【RIZIN】現役王者の伊澤星花、判定決着の選手へハッパ「全体的に決める姿勢が見たかった」
メインカードは伊澤星花がラーラ・フォントーラ(ブラジル)に1R、3分47秒でギロチンチョークで一本勝ち。ゴングが鳴ると大号泣と感情の起伏が激しかった1日を振り返った。
天然な性格と強さのギャップが浸透
格闘技イベント「湘南美容クリニックpresentsRIZIN.37」(31日、さいたまスーパーアリーナ)メインカード、RIZIN MMAトーナメントルール、5分×3R、49キロ
メインカードは伊澤星花がラーラ・フォントーラ(ブラジル)に1R、3分47秒でギロチンチョークで一本勝ち。ゴングが鳴ると大号泣と感情の起伏が激しかった1日を振り返った。
「勝てる自信はあります」。次の対戦相手はRENAへ笑顔で宣戦布告をした。
試合後に感想を求められた伊澤は「すごい安心しました」とらしいひとこと、涙の理由については「「今回の試合、自分がやってほしいって開いたトーナメント。やっぱり期待もされていて、王者だし見せないといけないなと気負ってしまっていた。練習でも泣くことも多くてナイーブな時期が2、3日前まであった。最初の3分間全く攻めれなくて我慢というシーンが多かったのでその解放感から」と照れくさそうに笑った。
ヒヤリとさせる。試合が始まってすぐにタックルに行った伊澤はそのままフォントーラに引き込まれる。下から頭に足をかけられ、三角、腕十字を取られてもおかしくないポジションにいた。その当時を「形は三角だったんですけれど、手は2つとも入っていたので極まっているとかそういうのはなかったです。そこから逃げ出すタイミングが来なくてじれったい時間が続いていました」と振り返った。
絶望的な状況からの逆転は早かった。エスケープ後立ち上がるとすぐにまたグラウンドへ。フォントーラの首をめがけて突っ込んでいった形に見えた。しかし、それも作戦だったようだ。
「今回の試合に向けてはほとんどあのパターンしか練習していなかったくらい。もう体が勝手に練習通りに動いていました」とケロッとした表情で口にした。
強さばかりではない伊澤チャンピオンの魅力
初のメインでの試合に「(自分の番まで)長かった」と語った伊澤は女子の全試合を目に焼き付けていた。その上で「実際にやっている選手がパク・シウ選手と浜崎選手なので。今回判定が多くなってしまったので、全体的に決める姿勢が見たかったな」と語尾は小さくなりながらも率直な感想を述べた。
女子格の超新星の伊澤星花です――。RIZIN初参戦時の会見でこう宣言したころは「?」が頭に浮かぶファンも多かっただろう。そんな伊澤は今や試合内容で観客を納得させている。今回から試合コスチュームの色もワインレッドに変わった。
「王者として強さとカッコよさを“伊澤星花”にと。いつもヘラヘラしているんですけれど、今回はカッコいい姿を見せたいと思っていました。やっぱり顔はヘラヘラになってしまったので、それが“伊澤星花”だよって見ていただけたらと思います」
試合と性格のギャップ。これも伊澤チャンピオンの魅力だ。最強で天然のRIZIN女子の顔のこれからに期待していきたい。