優木まおみ「時間とともに子どもは育つ」 完璧に縛られない子育て論「いまの時間を大切に」
タレントで美容家の優木まおみ(42)が考案したピラティスをベースにしたオリジナルのエクササイズ「マオビクス」が話題だ。自らインストラクターを務める講座は、7月に開校1年を迎えた。「42歳のいまが、これまでの人生の中で1番良い身体」と胸を張る優木は、頑張り過ぎている女性たちに「自分の心の声に敏感になって」と呼びかける。「大切な人を守るために、まず自分の身体と向き合ってほしい」と思いを込めている。
オリジナルエクササイズが話題 10月には野外フェスも
タレントで美容家の優木まおみ(42)が考案したピラティスをベースにしたオリジナルのエクササイズ「マオビクス」が話題だ。自らインストラクターを務める講座は、7月に開校1年を迎えた。「42歳のいまが、これまでの人生の中で1番良い身体」と胸を張る優木は、頑張り過ぎている女性たちに「自分の心の声に敏感になって」と呼びかける。「大切な人を守るために、まず自分の身体と向き合ってほしい」と思いを込めている。(取材・文:西村綾乃)
20代のときにグラビアアイドルとしてデビュー。モデルやバラエティータレントなど幅広く活動してきた。私生活では2013年に結婚。現在は、8歳と5歳の女の子の母親でもある。
「長女を出産したときは12キロ、次女のときは15キロ体重が増えました。1人目のときも体調の変化を感じましたが、若かったので何とかなった。大きく身体が変わったのは第2子を産んだ2017年。身体はガチガチ。肌も心もボロボロになって、何とかしなきゃと自宅の側にあったピラティスのサロンに駆け込みました」
37歳で出会ったピラティス。最初からしっくりいったわけではなく、「サボった時期もあった」と苦笑いする。
「『痩せるぞ!』と気合いを入れてウエアと、40枚のチケットを購入しましたが、難しくて足が遠のいてしまった。でも、噛みしめるほどに味が出るメソッドと気付き、夢中になりました。固まっていた筋肉がほぐし、深く呼吸ができるようになると、自律神経が整ってきて心が解放されました。『やらなきゃ!』と思い詰めていた育児も前向きに取り組めるようになりました」
子育て姿を公開してからは、お母さんのファンが増えたと笑う。
「ちゃんとご飯を作って、家の片付けも完璧。完璧で理想的なお母さん像に縛られていました。全然できていない自分が情けなくて涙があふれたとき、完璧にはやれていないけれど、時間とともに子どもは育つと気が付いて。いまの時間を大切にもっと子どもと一緒に無邪気に遊びたいと思ったんです」
2019年の秋に、ピラティスインストラクターの資格を取得。子どもと一緒に楽しめる「マオビクス」を完成させた。
「専門のマシンがなくても、いつでもどこでも簡単にできるのがマオビクスです。子どもも分かりやすいように、背中を丸めて首を伸ばし、身体いっぱいに呼吸を入れる亀のようなポーズは『タートル』。両手足を床につき、腰を丸めたり反らす猫のようなポーズは『キャット』など想像しやすい名前を娘たちにもアイディアをもらって考えました。週に何回やらなければではなく、子どもとワイワイしながら身体を動かしてほしい」
育児中は自分のことは後回しになりがち。責任感が強い人ほど「全ての環境が整ってからでないと、踏み出せない」と危惧する。
「子どもの手が離れたらやろうじゃなくて、林修先生じゃないけれど、『今でしょ!』と言いたい。子ども預けてまで自分のことをできないというママのハードルを下げられるよう、オンライン講座も開設しました。1回のセッションでも、むくみや歪みを改善する人もいます。入室時よりも、身体を動かして帰るときの方が表情が明るくなったと感じたり、ほかのことにも前向きになった受講生を見ていると『作って良かった』と思います」
ストレスが多い社会。全てを背負おうとせず、「ちょうどいいを探ってほしい」と願う。
「ダラダラすることも大切で、詰め過ぎは良くない。仕事もプライベートも余白を持てるように。疲れた日は、お皿を洗わないで寝てしまうこともあります。完璧でいようと思う気持ちを手放すことで、心地良くいられる。いい意味であきらめることが必要と気付きました。グラビア撮影などをしていた20代の私とは違うけれど、『20年たっているわりには悪くない』と思えると幸せ。自分が穏やかに過ごすことができれば、子どもも旦那も心地良いはず。自分が心地良くいられないときは、身体と向き合い心身を整えて。自分が健やかでいることは、自分が大切だと思う人を守ることにつながると思います」
5月に初開催した野外講座「マオビクスフェス」には、40人の受講生とともにまな娘たちも参加。芝生の上にマットを広げ、生徒と汗を流した。今後は公式YouTubeチャンネルでも配信している「ミュージック・ピラティス」にも力を入れていきたいと語る。
「子どもが飽きないよう、音楽を使った運動を考えました。『ゾウさんだよ。パオーン』とか(ゾウの)真似をしながら、動いていく中にピラティスのメソッドを混ぜて。5分くらいなら、何とか集中してくれるから。今後はアーティストなどともコラボレーションして、日本各地でマオビクスフェスを開催することが夢です。娘たちも成長して、自分たちで歯を磨くことができるようになったり、子育てのステージが少しずつ変化しています。お風呂上りに自分の時間を持てるようになったことは、寂しくも嬉しくもありますが、自分と関わる人たちを幸せにできるよう、挑戦し続けたい」
身体美容家として活躍する優木は「マオビクスを通じて、誰とも違うあなただけの良さ、美しさを探し向き合いながら、自分らしく健やかに、もっと輝いてほしい」と願っている。優木と一緒に身体を動かすことができる「マオビクスフェス」は、第2回目の開催を10月に予定している。
□優木まおみ(ゆうき・まおみ)1980年3月2日、佐賀県生まれ。東京学芸大学進学と同時に上京し、2020年に芸能界デビュー。グラビア、キャスター、レポーターなど幅広い分野で活躍。現在はモデルのほか、報道番組でコメンテーターも務めている。2013年に結婚し、ふたりの女児の母でもある。20年12月に開設した自身の公式YouTubeチャンネル「Maomi CHANNEL(https://www.youtube.com/channel/UCMjxoAqbbCzbuDcGYXlOOwg)」も人気。趣味は読書。身長 165センチ、血液型B。
■優木まおみプロデュース「ROUTINE AOJIRU」(https://resizestyle.base.ec/items/64830618)