アクトレスガールズ本間多恵 偏見と戦った日々 ルチャとの出会いで改めて感じた「プロレスの魅力」

昨年獲得したトライアングルリボン王座のベルトを持つ本間多恵【写真:新井宏】
昨年獲得したトライアングルリボン王座のベルトを持つ本間多恵【写真:新井宏】

本間が考える「プロレス」と「アクトレスガールズ」とは?

 アクトレスガールズには「Beginning」と「Color's」の2ブランドが存在する。ブランドが団体でアクトレスガールズがジャンルという発想だ。このアイデアをホンモノにするためには、やはり選手たちの成長および両立が不可欠。団体が大きくなっていけば、本間をはじめ、一期生たちがこのジャンルにおける「創始者」と呼ばれるようになるかもしれない。それだけにやりがいも大きい。

「アクトレスガールズって自分たちの誇りなんですよ。やめていった選手もたくさんいるけど、その子たちにもアクトレスガールズが誇りだったと言ってもらえるような団体にしていきたいし、実際にそう思ってもらえてると思うんです。だからそれに恥じないようにしていかないといけないし、抜けていった子が損したなと思うくらいの団体にしていきたい。というか、なると思ってます!」

 昨年末、エースの安納サオリが退団した。が、いまは高瀬みゆきが王者として選手たちの熱い気持ちを代弁、団体をリードしている。そしてまた、熱い気持ちは本間にもある。いいことも悪いことも、本間が一番手ということが多かった。決して偶然ではないだろう。なにかしらの意味があるはずだ。

「デビューまでは勉強のため、知識と情報を得るために見ていたプロレスが、いまでは好きすぎて、好きすぎて、180度変わりましたね。おもしろくて見る、好きで見る。この選手が好きだとか、入場カッコいいとか、この音楽はなに?とか。試合以外のところでも、ひとつの興行をパッケージじゃないですけど、お客さんがまた見たいと思う大会だろうかとか、トータルで見るようになりました」

 プロレスの魅力にハマり、全体も見渡せるようになった本間。また、「プロレスを知ったことでいろんな世界が広がりました。こんなに素晴らしいジャンルはないですよ!」とも。プロレスで人生変えた女性がまたひとり。この事実もまた、アクトレスガールズの成果である。

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