2年ぶりとなるオリジナルアルバムをリリースした男女7人組ダンス＆ボーカルグループ「GENIC」（＝ジェニック）。ニューアルバムのタイトルは「Ever Yours」（＝エバー・ユアーズ）。親しい間柄で交わされる手紙の結び文句で使われる言葉だが、その裏には、コロナ禍でファンと直接会えなかった2年間の思いや「いつもあなたの親友だよ」という彼らからのメッセージが込められている。ファンとの触れ合いを大切にする7人はグループとしても、この2年間でひと回りもふた回りも成長した。今回はメンバー7人にGENICとしての成長について聞いてみた。（取材・文＝福嶋剛）

　雨宮翔（あめみや・かける）は、GENICの成長はメンバーそれぞれの目標とグループとしての目標が具体的に一致したことが大きいと話す。

雨宮「結成当時は漠然とした目標でしたが、『みんなでここを目指してやってみよう』っていう具体的な部分が見えてきたので、今まで以上に現実的なプランを立てられるようになりました。たとえばいつか大きなステージでライブをやりたいという漠然とした目標から、『そこにたどり着くまでにクリアしなきゃいけない目標はこれ』といったことをみんなで考えられるようになったので、それがGENICとしてのまとまりにも反映できているんじゃないのかなって思います」

　金谷鞠杏（かねや・まりあ）は、全員がそれぞれの役割を深く理解してきたことが成長につながっていると語った。

金谷「曲を作る人、ステージで魅了する人、みんなをまとめる人とか7人それぞれの個性がうまくグループの中で1つにまとまってきたと思います。それぞれのカラーがハッキリしてきたのでGENICのカラーも鮮やかな七色になってきたんだと思います。ぜひそれを今度のツアーで見せたいですね」

　西澤呈（にしざわ・じょう）は、メンバーとの距離感が上手くまとまってきたところがポイントだと話す。

西澤「GENICは接し方とか距離感がすごくうまくて、『親しき仲にも礼儀あり』という言葉がこのグループにはちゃんとあるんです。だから年齢差とか関係なく気軽にいろんなことを話し合える雰囲気があって（年下の）僕も積極的にみんなと意見を交わすことができています」

　宇井優良梨（うい・ゆらり）も、グループの成長にはメンバー同士のコミュニケーションが大きく影響していると語った。

宇井「ここ1、2年でメンバー同士の話し合いの時間が今までよりも増えて、その中でパフォーマンスの反省点や改善点を出し合ったりする機会も増えました。仕事だけじゃなくプライベートでもお互いのインスタグラムのストーリーに何気ないリアクションをしたりして。そんなふうにバランス感覚がすごく良くなってきたのでまとまり感も自然に出てきたんじゃないのかなって。最初の頃と今のライブ映像を比べてみるとグループ感も良くなってパフォーマンスにもいい影響を与えていると思います」

　西本茉生（にしもと・まいき）は、宇井の言葉を受けてライブ・パフォーマンスの良さについて具体的に説明した。

「ライブを作っていく場面でもみんなで意見を出し合う機会も増えて、リハーサルでも『もっとこういうふうにしてみるのはどうだろう？』ってスタッフさんと一緒にこだわるようになってきました。そこにはGENICのメンバーとして自分はこんなふうに見せていきたいという自覚が今までよりも強くなってきたんじゃないのかなって思います」

　増子敦貴（ましこ・あつき）は、メンバーだけでなくスタッフを含めたチームとしての結束力の強さが影響していると語った。

「チーム力みたいなものが高まってきたと思います。スタッフさんたちとのコミュニケーションもすごく良い形で取れるようになってきたのでライブの幅も広がってきているなって実感します。GENICってメンバー7人だけじゃなくてそこに携わるスタッフさんも含めた全員がチームになって出来上がっているのでこの2年間で結束力が強くなったと思います」

　小池竜暉（こいけ・りゅうき）は、メンバー1人1人のこだわりが今までより強くなってきたことを挙げた。

「自分で作った曲は全員のレコーディングに立ち会うんですけど『もう1回録り直しいいですか？』って納得いかないものにちゃんと向き合っていて、みんなの積極性を今まで以上に感じます。ライブだけじゃなく、すべての場面で納得いくまで追求する気持ちが全員に出てきたんじゃないかなって思います」

　そんなチーム力がパワーアップして出来上がったニューアルバム「Ever Yours」について、おすすめの曲を聞いてみた。

宇井「5曲目の『Supersonic』という曲は、ハッキリ言って“カッコイイ”のひと言に尽きます。イケイケでカッコ良く踊るGENICが楽しめる曲なのでライブでみなさんといっしょに盛り上がりたいなって思います」

雨宮「今回のアルバムで初めて男子曲と女子曲もあるのでぜひ注目してもらいたいと思います」

西本「僕は『夏の聲』（なつのこえ）という曲がおすすめです。クールなテンポですごく爽やかだし、今までのGENICにはなかった曲なのでこの曲で夏を感じてもらいたいです」

金谷「夏といえば、これからのGENICの定番ソングになりそうな『ジリジリSUMMER』という曲はぜひ聴いてほしいです。みんなでタオルを回しながら楽しめるアゲアゲな曲なので、1人でライブに行くのは不安だなって思っている人でも絶対に楽しめますから、ぜひ遊びにきて一緒にタオルを回しましょう！」

□GENIC（ジェニック）avexのDNAを継承する新ダンス&ボーカルグループ育成プロジェクト＝a-genic PROJECT（エイジェニック・プロジェクト）から選ばれた増子敦貴、西澤呈、雨宮翔、西本茉生、金谷鞠杏、小池竜暉、宇井優良梨からなる男女7人。2019年夏に繰り広げられた期間限定サバイバルユニットの活動を経てついに新グループが誕生。2022年7月6日にセカンドアルバム「Ever Yours」をリリース。