俳優の坂口健太郎が20日、都内で行われた映画「余命10年」のデジタル配信／ブルーレイ＆DVDリリース記念イベントに出席した。坂口は「こんなにたくさんの方に愛してもらう作品にはなかなか巡りあわない。豊かで美しいこの作品に巡りあえて感謝しています」とあいさつした。

　SNSを中心に話題を呼んだ小坂流加の同名小説を映画化した同作は2022年3月に公開されると、累計興行収入30億円のヒットを記録。20歳で不治の病にかかり、もう恋はしないと決めた茉莉（小松菜奈）と、生きることに迷いながらも茉莉と出会い、恋に落ちていく和人（坂口）の恋愛を描く。この日のイベントにはW主演の小松と、藤井直人監督も登壇した。

　イベントではファンが選んだ劇中の好きなシーンをランキング形式で発表。強風と極寒の中、坂口が半袖で撮影に臨んだ場面がランクインし「よく雨で（撮影を）飛ばすことはあるけど、雨よりも風の方がお芝居しているときはしんどい」と野外撮影の苦労を明かし、「ずっと和人として茉莉ちゃんの隣にいれる人でいることを念頭に置いてやっていたので、3位に選んでもらってすごくうれしい」と喜んだ。

　1位には茉莉と和人が夜桜の中で気持ちを通じ合わせるシーンが選ばれた。坂口は「カメラのレンズ越しに映っているのは僕と茉莉ちゃんだけど、このシーンを撮るために全員の力を結集した感覚があった。一瞬のカットに命をかけていたような、みんなが命がけで作ったシーン」と話していた。