“平成最後のジュノンボーイ”松本大輝、諦めない心でつかんだ「ウルトラマンデッカー」

テレビ東京系の新シリーズ「ウルトラマンデッカー」(毎週土曜、午前9時)の主人公・アスミカナタ役に抜てきされたのは、俳優の松本大輝(ひろき=23)だ。2018年ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリに輝いたが、その後の道のりは平坦ではなかったが、諦めない心で大役をつかんだ。

「ウルトラマンデッカー」の主人公・アスミカナタ役に抜てきされた松本大輝【写真:荒川祐史】
「ウルトラマンデッカー」の主人公・アスミカナタ役に抜てきされた松本大輝【写真:荒川祐史】

憧れの俳優は同郷の大泉洋

 テレビ東京系の新シリーズ「ウルトラマンデッカー」(毎週土曜、午前9時)の主人公・アスミカナタ役に抜てきされたのは、俳優の松本大輝(ひろき=23)だ。2018年ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリに輝いたが、その後の道のりは平坦ではなかったが、諦めない心で大役をつかんだ。(取材・文=平辻哲也)

 身長182センチの松本は中学からスポーツ専門学校まで8年間、バスケットボールに打ち込んだスポーツマン。地元・北海道の高校時代のバスケ部の2つ上の先輩には、映画「猿楽町で会いましょう」で初主演を果たし、その後、NHK「しもべえ」や大河ドラマ「鎌倉殿の13人」などに出演し、ネクストブレーク俳優の1人と言われる金子大地(25)がいる。

「僕が1年生のときに大地さんは高3でキャプテンでした。高校に入ったときからの憧れの先輩だったので、アミューズのオーディション(アミューズオーディションフェス2014)で合格したと聞いたときはすごいなと思いました。芸能界を目指したのも大地さんに憧れた部分があります」と明かす。

 ジュノン・スーパーボーイ・コンテストへの応募は最初、人生経験だと思っていた。「でも、選考が進むにつれ、俳優をやってみたいと思ったんです。グランプリをいただいて、『これで俺も芸能界に』と思いましたが、その後はオーディションになかなか受からなかったんです。ジュノン・スーパーボーイに選んでいただいたのに、なかなか役をつかめず、つらい時期もありました。肩書は関係なくて、自分次第なんだなと」。

 しかし、その後も挑戦を続け、諦めない心が待望の初主演をつかんだ。「ウルトラマンデッカー」は新ヒーローの戦いと、突如襲来した謎の宇宙浮遊物体「スフィア」に立ち向かうエキスパートチーム「GUTS-SELECT」の若き隊員たちが織りなす青春群像劇だ。

「やっとオーディションに受かったといううれしさ、世界的にも人気のあるウルトラマンという作品で主演を演じることができるといううれしさで、喜びもすごかったです。ウルトラマンは子どもの頃から大好きで、『ウルトラマンコスモス』(主演・杉浦太陽)のソフビも持っていて、遊んでいました。ジュノン編集部の方にもうれしい報告ができ、皆さんが本当に喜んでくださったのが本当にうれしかったです」

 演じるのは、明るくお調子者だが、面倒見が良く、優しい好青年の新人隊員アスミカナタ。困っている人を見ると手を差し伸べずにはいられない性分で、今、目の前にあることに必要以上に全力で取り組む。平和な日常が壊され、目の前にいる敵に立ち向かう中でデッカーの“光”を手にし、「ウルトラマンデッカー」に変身する。

「諦めないところが自分とすごく似ていて、役作りはほとんどせず、そのままの自分を出していきました。大変だったのはアクションシーンです。星人と戦って、蹴り飛ばしたり、銃で撃ったり、ふっとばしたり……。アクションは現場に入ってから、殺陣師の方と監督が話し合ってきたものをその場で覚えてすぐできるようにしないといけなかったんです。オーディションでも、運動神経は自信があると言っていたんですが、実際のアクションは細かさもあって、さらに面白さを感じました」

 全25話の撮影は6月中旬にクランクアップ。「CGがすごくて、変身シーンもめちゃめちゃかっこいいので、早く見ていただきたいです。見どころはどんなときでも諦めないで前向きに戦っていくところ。生身のアクションシーンをすごくかっこよく撮っていただいたので、楽しみにしてほしいです」と胸を張る。

 一時は失っていた自信も、ウルトラマンとなったことで取り戻した。目標とするのは、同じ北海道出身の大泉洋だ。

「いろいろな役を幅広くこなして、かっこいいです。まだお会いしたことはないので、いつか共演できるように頑張りたいですね。『ウルトラマンデッカー』は間違いなく自分の代表作になると思いますが、『ウルトラマン』を超える作品に出会ってもっと活躍できるように、さらに努力していきたいです」

 ウルトラマンに変身した“平成最後のスーパーボーイ”の今後に注目だ。

□松本大輝(まつもと・ひろき)1999年3月29日、北海道出身。学生時代、地元でバスケットボールに打ち込み、スポーツトレーナーを目指していた根っからのスポーツマン。2018年、家族が本人に内緒で応募した「第31回 ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でグランプリに輝き、「平成最後のジュノンボーイ」として芸能界入り。19年に俳優デビュー後、NHK連続テレビ小説「エール」などドラマや映画、ミュージックビデオにも出演。身長182センチ。趣味:映画鑑賞。

次のページへ (2/2) 【写真】松本大輝の脚の長さが際立つ全身ショット
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