テスラ「フェラーリレベルの加速力」に衝撃 ベンツから乗り換えたオーナーに聞いた
米電気自動車(EV)「テスラ」に魅了され、EVの充電スポットをテーマにした交流サイトまで作ったオーナーがいる。モデル3を愛用する石井啓介さんだ。レア車種を所有しているテスラ愛好家が「心を撃ち抜かれた」理由とは。
「EVごはん」立ち上げ 日産、トヨタ、ホンダ、SUBARUといった国産車オーナーも参加
米電気自動車(EV)「テスラ」に魅了され、EVの充電スポットをテーマにした交流サイトまで作ったオーナーがいる。モデル3を愛用する石井啓介さんだ。レア車種を所有しているテスラ愛好家が「心を撃ち抜かれた」理由とは。(取材・文=吉原知也)
石井さんは2020年12月にモデル3を納車。日本に入ってきている最後の米国生産のもので、「ウインドーフレームが黒で、中国・上海仕様だけど、米国の工場で作られたというレアなタイプなんですよ。パフォーマンスという最上位モデルで、当時約700万円で購入しました」と説明する。
テスラ、そして初めてのEV車が大のお気に入りに。それまでベンツCクラスを好んでいたが、EV車に興味を持ち、ポルシェやBMWに試乗した。ピンとこなかったが、知人がテスラオーナーで試しに乗ってみると、「これはすごいぞ!」と直感。「(静止状態から)時速100キロまで3.3秒で到達するんです。フェラーリレベルの加速力ですよ。しかも4人乗り。すぐに、スマホで申し込んで購入しました」。まさに、運命の出会いだったという。
自動運転支援システム「オートパイロット」機能にも納得で、「優秀ですよ。自分で運転していますが、まるで助手席に座っているような感覚なんです」。東京から出雲大社まで2度の充電でドライブ旅行を楽しめた。「日本ではEVはまだ珍しく、エコじゃないとか、いろいろ言われているところはありますが、静かに走って近所迷惑にならないですし、乗っていて面白いクルマなんですよ」と話す。
ガソリン車なら、ガソリンスタンドで5分ほどで給油が終わる。一方で、EV車の充電は30分から1時間はかかる。その時間を無駄と捉えることなく、楽しさに変えたい――。そんな思いから、充電スポットの周辺でおいしい食事が食べられたり、ゆったり過ごせるカフェなどのグルメ情報を提供するプラットフォーム作りを発案した。それが、「EVごはん」だ。
昨年秋に立ち上げ。EV車オーナーたちで情報をシェアするコミュニティーサイトで、フェイスブックの登録アカウントは約700、ツイッターは約2000人がフォロー。日産、トヨタ、ホンダ、SUBARUといった国産メーカーのオーナーも参加している。公式サイトも運営しており、全国で約300の情報が集まっているとのことだ。交流の場にしていきたいといい、石井さんは「これからもオーナー同士で楽しみながらシェアしていければ」としている。