早稲田大学が2年連続1位 高校生の「志願したい大学」関東エリア調査、関西は?
リクルート進学総研は14日、オンライン会見を開き「進学ブランド力調査2022」を発表した。高校生の「志願したい大学」のランキングは関東エリアは早稲田大学で2年連続1位、東海エリアは名城大学で6年連続1位、関西エリアは関西大学で15年連続1位という結果だった。同調査は高校生の大学選びの動向を明らかにするため年に1回、高校3年生を対象として行っており、大学の志願度、知名度、大学に対するイメージを調べている。
「情報」「工学」「薬学」など理系分野の希望者が2年連続で増加
リクルート進学総研は14日、オンライン会見を開き「進学ブランド力調査2022」を発表した。高校生の「志願したい大学」のランキングは関東エリアは早稲田大学で2年連続1位、東海エリアは名城大学で6年連続1位、関西エリアは関西大学で15年連続1位という結果だった。同調査は高校生の大学選びの動向を明らかにするため年に1回、高校3年生を対象として行っており、大学の志願度、知名度、大学に対するイメージを調べている。
高校生の「志願したい大学」の各2位は関東エリアが明治大学、東海エリアは名古屋大学、関西エリアは近畿大学だった。男女別では男子1位が順に明治大学(昨年1位)、名城大学(昨年1位)、近畿大学(昨年2位)。女子1位は順に早稲田大学(昨年3位)、南山大学(昨年3位)と名城大学(昨年2位)、関西大学(昨年1位)だった。一方、「おしゃれ」なイメージがある大学1位は関東、東海、関西の順に青山学院大学(昨年1位)、青山学院大学(昨年1位)、同志社大学(昨年3位)だった。
今年の調査では次のような特徴がみられた。志望希望分野は技術革新、DX化、再生可能エネルギー等を背景に「情報」、「工学(電気・電子・情報)」、 「工学(エネルギー)」、「工学(機械)」の希望者が増加したほか、理系人材への注目を背景に「生物・農・獣医・林産・水産」や「薬学」といった理系分野の希望者が2年連続で増加している。
また、学ぶ内容と卒業後のイメージを重視する傾向もみられた。進路検討時の重視項目は「学びたい学部・学科がある」が全項目の中で最も高く2年連続で増加。上位項目には「就職に有利」、「教育方針・カリキュラムが魅力的」、「卒業後に社会で活躍できる」が2年連続で増加した。
リクルート進学総研の小林浩所長は「コロナ禍3年目となり、一時減少したオープンキャンパス参加率は回復に向かっており、進路選択に向けた行動意欲は高まっている。しかし、コロナ禍前の状況には戻っていない。コロナ禍によって生じた将来不安は高校生の進路選択時の重視項目や進学を希望する分野にみられる」としたうえで、「進学志望・希望分野では、AI・データサイエンスといった技術革新に関わる人材ニーズの高まりを受けて、文理に関わらない『情報』や『工学系』分野の希望者が2年連続で増加した一方で、『外国語』『観光』といった分野はコロナ禍の影響を受け、2年連続で減少している」と指摘。
さらに、もう一つの注目点として年内入試での進学者の増加を挙げ、「国立大学も後期日程の定員を総合型選抜に振り替えるなど年内の受験機会が増えており、全体として年内入試へのシフトが加速していることから、早期に志望校を絞り込む動きが高まっている。大学としては、早期に高校生の認知を高め、第一志望群に入っておく必要性が高まっている。社会環境の変化に対応した改革を進めている大学や高校生の進路選択行動を見極めながらタイムリーな情報発信をしている大学のランキングが上昇する傾向がみられる」と分析している。