安倍元首相、硫黄島訪問で突然ひざまずき… 河野克俊元統幕長が当時を語る「自然とそういう行動に」
第2次安倍政権で自衛隊統合幕僚長を務めた河野克俊氏が12日、「飯田浩司のOK! Cozy up!」(ニッポン放送、毎週月曜~金曜、午前6時)に出演し、安倍晋三元首相について語った。
「同じ昭和29年生まれ」と通じる部分を感じていた
第2次安倍政権で自衛隊統合幕僚長を務めた河野克俊氏が12日、「飯田浩司のOK! Cozy up!」(ニッポン放送、毎週月曜~金曜、午前6時)に出演し、安倍晋三元首相について語った。
河野氏は、自衛隊の最高指揮官としての安倍元首相を「常に自衛隊がいま何をやっているのか頭に入っていて、防衛安全保障の政策を考えていた方だった」と語った。シビリアン・コントロール(文民統制)に関して、かつては自衛隊と政治の距離を遠ざけることが主流だったが、安倍元首相の「コントロールするなら距離が近い方がいい」という考えのもと、自衛隊と政治の距離が縮まったと解説した。
また、2013年の安倍元首相の硫黄島訪問について思い出を振り返った。太平洋戦争末期の1945年2月およそ1か月間にわたり旧日本軍と米国軍が激しい戦闘を繰り広げた場所への訪問にあたり、「お見送りの際、飛行場の滑走路で突然、ひざまずかれて手を合わされた。恥ずかしながら私はどう対応していいのか、分からなかった。よく考えてみると滑走路の下にご遺骨が眠っている。それを安倍元首相はご存じだった」と当時のエピソードを明かした。
そのような安倍元首相の姿を見た河野氏は、「自然とそういう行動に出られた。戦没者に対する哀悼の念が深い方だと心底思った。おそらく日米双方のご慰霊に対して敬意を表された」と語った。
さらに河野氏は、安倍元首相と同じ昭和29年(1954年)生まれについて「我々の上の世代は団塊の世代。学生運動など激しい運動をされていた方たち。我々世代は冷静になってきた世代なのかなと。そういう部分で私と安倍元首相、相通じるところがあったと勝手に思っていた」とコメントした。