シンガー・ソングライターで俳優の泉谷しげる（74）が、発起人の「北九州ロックフェスティバル2022 with SDG’s spirits」が9月24日に北九州市のミクニワールドスタジアム北九州で開催されることなり、6日、同市内で行われた記者会見に泉谷が出席。開催の目的を熱く語った。

「新しいスタイルのロックフェスを考え、実践する時が来ました。環境先進都市であり、SDGs推進都市である北九州市にその土壌がある。エコ＆クリーン、そしてSDGs スピリッツの共有をテーマに、持続可能なロックフェスってやつを、俺たちで作り上げようじゃないか。今年をその最初の年にしたい。目指すは日本初のロックとSDGsのコラボ・フェスです」

　新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、イベント・エンターテインメント業界は大きな打撃を受けた。そういった中、泉谷もライブ活動を諦める日々が続いてきた。しかし、昨秋10月には、2015年にスタートした「阿蘇ロックフェスティバル」を「新阿蘇大橋開通記念」として、熊本県野外劇場アスペクタで開催。そして、北九州市で新たなフェスを立ち上げることになり、泉谷は「今度は若いアーティスト、次の世代のアーティストと一緒にロックフェスの新しいフォーマットを作り上げます。サステナブル（持続可能）なロック・フェスを目指す」と宣言した。出演は既に森高千里やDISH//、ももいろクローバーZの他、175R、オリジナル　ラブ、7ORDERらが決定しているが、泉谷は発起人として、「感染者が増え続けている。今後も終わらないだろうコロナ禍で、俺たちには大きな方向転換が求められているんじゃないか」と提言した。

　具体的には、「アプリで人流を徹底管理して、入場や物販で密集を作らない。行列を作らないことは初歩の取り組み」とした。さらには、「コンサート当日の使用する電力は太陽光パネルを設置」など、再生可能なエネルギーで賄う準備を進めている。その他、イベント開催によって排出されるゴミの抑制、分別、リサイクルを徹底、日本一きれいなトイレの設置など、来場者の満足度を高めることなども考えているという。また、フェス最大の「課題」とされてきた「食品ロス」についても、地元の業者とともに「削減を図る」としている。

　泉谷の提言を受け、北九州市の北橋健治市長は「乗降者数が九州2位となっている小倉駅を中心に『HELLO! SDGs FUTURE CITY』として、北九州を訪れた人たちを歓迎するなどPR活動を展開しています。そういった中で、泉谷しげるという力強い味方を得た思い。北九州市だからこそのイベントが実現できます」と期待を口にした。