マギーの加速する“クルマ愛” F4挑戦にマイカート開発「いつかレースチームのオーナーに」

車好きのモデル・マギー(30)が、モータースポーツの世界にも“本格参戦”を進めている。車をテーマにしたYouTubeチャンネルを中心に、フォーミュラカーレースの分野であるF4に挑戦し、レースに出場できるマイカート開発にも着手。加速する“クルマ愛”と壮大な夢を語ってもらった。

車好きのマギーは「フォーミュラエンジョイ」にも挑戦している【写真:マギーさん提供】
車好きのマギーは「フォーミュラエンジョイ」にも挑戦している【写真:マギーさん提供】

目標は「来年のどこかで何かのレースに出ます!」 弟・ビリーさんにも直撃取材

 車好きのモデル・マギー(30)が、モータースポーツの世界にも“本格参戦”を進めている。車をテーマにしたYouTubeチャンネルを中心に、フォーミュラカーレースの分野であるF4に挑戦し、レースに出場できるマイカート開発にも着手。加速する“クルマ愛”と壮大な夢を語ってもらった。(取材・文=吉原知也)

 ビンテージカーに乗りたい夢のためマニュアル免許を取得し、20歳で中古のポルシェ・ケイマンを購入。現在は仕事の行き帰りは自分で運転するなど、根っからの車好きだ。2020年10月に開設したYouTubeチャンネルでは、ポルシェの電気自動車から始まり、ランボルギーニ、ベンテイガ、アストンマーティンなど世界の高級車に乗り、魅力を発信。今年2月には、世界300台、日本50台限定の「Mercedes-AMG CLS 53 Edition1」を新たな愛車として約1700万円で現金一括購入する動画を公開し、視聴者に驚きをもたらした。

 YouTubeを始めたきっかけは、友人との会話だという。「今後の取り組みを話していた時に、『車好きならYouTubeやりなよ』と言われたことが始まりです。周囲の皆さんから後押しをもらい、車が好きな気持ちには自信があるので、自分自身が勉強をしながらではありますが、そういった目線で車のよさを伝えていきたいと思って。突然始まりました(笑)」。

 まずは「もともとスポーツカーが好きなので、やるんだったら、夢を与えられるような車を紹介したい」と、試乗の感想を伝える動画を配信。そこから「あれよあれよでした。やっていくうちに、ありがたいことに自動車メーカーさん側からプロモーションのお話もいただくようになって。好きというピュアな気持ちで何かを進めていくと、いいことがあるんだな、思いは伝わるんだな、ということをYouTubeで実感しました」。

 動画制作は、自らのアイデアを基に企画し、制作会社に撮影・編集を依頼。基本的には自身がやりたいことをベースに「台本はなく、私の中から出てくるものをそのまま撮影」。1歳下の弟・ビリー ギブさんも撮影スタッフとして参加しており、「きょうだい二人三脚でやっています」。ビリーさんは「YouTubeに携わるようになってから、めちゃくちゃ車に魅了されて、いろいろなスポーツカーを欲しいなと思うようになりました。視聴者の皆さんにも、僕と同じようなワクワクする気持ちになってくれたらなと思っています」と語る。

 そして、マギー自身は次第に「速く走ってみたい」という欲求に駆られるように。もともと日本自動車連盟(JAF)の国内Bライセンスを持っていたが、JAF公認競技のレースに参加できる国内Aライセンスも取得。昨夏からは「F4」(JAF-F4)という日本独自のレースカテゴリーで、フォーミュラカー運転にも挑戦している。「サーキットを走るところまでたどり着きました。最初はいちファンとしてサーキットにレースを見に行っていて、自分が乗るなんて全然考えていなかったのですが、YouTubeをやっていくうちに、気付いたら『乗りたいな』と気持が動いていきました」。

「自分がレースにチャレンジして成長していくストーリーをお見せしたい」

 先日は、富士スピードウェイの走行を体験。「時速約230キロで、アクセルべた踏みのスピード感は怖くはないのですが、コーナーリングがめっちゃ怖い。高速で入って、ブレーキを踏んで抜いて、一気にハンドルを回して曲がるのですが、そのタイミングを間違えると、真っすぐに突っ込んでしまうか、膨らんでスピンしてしまいます。そのコントロールが一番難しいんです」とリアルな実感を語る。運転席を再現し、映像を見ながらハンドル操作する専用シミュレーターが自宅に置いてあるといい、「1回で1、2時間の練習を行うのですが、実際には動いてないのにすごく汗をかきます。目も疲れてハンドルも重いので、体力も気力も必要です」。家でのトレーニングも“本気モード”だ。

 それに、レーシングカート分野にも“参戦”。時速約160キロのスピードを出せるマイカート制作にも乗り出している。「マジで作ります。サイズは遊園地にあるようなゴーカートの大きさですが、積むエンジンが全然違って本格的です。カートのレースでは、技術が一定に達すると、体重の軽い方がスピードが出ると言われています。私は体重の面で有利なので、カート好きのメンズには負けないぐらいのレベルに持っていければ」と語気を強める。

 レース出場への意欲は高まるばかりで、「フォーミュラだけでなく、箱車、GTなどレースの種類はたくさんあります。まだ何に出るか決めていませんが、YouTubeでは、自分がレースにチャレンジして成長していくストーリーをお見せしたいです。今年いっぱいは練習になると思うのですが、来年のどこかで何かのレースに出ます!」と目標を明かした。

 若者の車離れ、モータースポーツの人気低迷が指摘される中で、業界の未来を見据えている。「自分が何にチャレンジをしたら全体が盛り上がるのか。少しでも力になれたらと思っています。もっとファッショナブルな感覚で、若者に『イケてるよね』と思ってもらえるようになれば。そのために、例えば、私のような20、30代の女性が参加していくことで、若い女性のファンを獲得したり、年齢関係なく、レース観戦に足を運ぶ人を増やしていくことの一助になれば。鈴鹿サーキットで開催のF1日本GPも1つのフックにする活動も考えています。モータースポーツ界はスポンサー離れも厳しくなっているので、そういった面では、テレビの仕事もしてきた自分自身の経験を生かすことができそうです」。自身の知名度を生かした業界の盛り上げ策について思いを巡らす。

 どんどん膨らむ夢。「いつかレースチームのオーナーになりたいです。ただ、生意気な小娘がいきなりなるのではなく、ちゃんと経験を積んで、レースとはどういうものかを知って、中身を勉強したうえでオーナーを目指したいです」。YouTube活動にもさらなる力を入れるつもりで、「引き続き、新しい車や高級車を紹介することに加え、海外メーカーの本社に行く企画を考えています。日本にまだ入ってきていない、本社にしか置いてない車だったり、工場に行ってみたり。コロナ禍が明ければ実現できると思うので、海外展開も視野に入れています」と力強く語った。

□マギー、1992年5月14日生まれ。カナダ人の父と日本人の母を持つ。16歳でファッションモデルデビューし、数々のファッション誌などで活躍。2020年に自身のコスメブランド「LAPERICUM」を設立し、同年秋にスーパーカーや高級車を紹介する公式YouTubeチャンネル「MAGGY‘s Beauty and the Speed」を開設。モータースポーツへの挑戦など活動の幅を広げている。

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