ZETA DIVISIONのリーダー・Laz、SSAの大観衆に感慨「今までに経験したことがなかった」
タクティカルFPSゲーム「VALORANT」の世界大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage 1 ― Masters Reykjavik」で3位と躍進を果たしたZETA DIVISIONにおいて、リーダーを務めるLaz。「Stage 2」では国内大会決勝でNORTHEPTIONに敗れ、惜しくも世界大会進出を逃したが、日本のeスポーツシーンをけん引する一人であることに変わりはない。26日のGrand Final終了後、かつてない盛り上がりを見せる日本eスポーツ界や、チームのこれからについて話を聞いた。
さいたまスーパーアリーナでのオフライン開催は「すごく楽しかった」
タクティカルFPSゲーム「VALORANT」の世界大会「2022 VALORANT Champions Tour Stage 1 ― Masters Reykjavik」で3位と躍進を果たしたZETA DIVISIONにおいて、リーダーを務めるLaz。「Stage 2」では国内大会決勝でNORTHEPTIONに敗れ、惜しくも世界大会進出を逃したが、日本のeスポーツシーンをけん引する一人であることに変わりはない。26日のGrand Final終了後、かつてない盛り上がりを見せる日本eスポーツ界や、チームのこれからについて話を聞いた。(取材・文=片村光博)
さいたまスーパーアリーナで2日間にわたって開催された「2022 VALORANT Champions Tour」(VCT)の「Challengers Japan Stage2 Playoff Finals」は、約2万6000人を動員する大成功を収めた。満員の観客から歓声を浴びながらの真剣勝負には、充実感があったという。
「これだけたくさんの方に応援していただきながら試合をするというのは、今までに経験したことがなかったので、すごく楽しかったです。
10人、100人来てくれたら『すごいな』というところから始まり、国内大会で300~400人集まるようになって、ものすごいことだと思ったのが4年くらい前。それからさらに盛り上がって、今回こうしてさいたまスーパーアリーナという大規模な会場でのオフライン大会に参加できた。『盛り上がってよかったな』という気持ちがすごくあります」
さいたまスーパーアリーナでの開催を聞いたときは「『え?』っていう感じでした」と率直な思いを明かしたLaz。ただ、ビッグイベント開催の背景には、アイスランドで開催された「Masters Reykjavik」でのZETAの躍進、そしてそれ以前からの地道な活動があったことは間違いない。
「Mastersでさらに盛り上がってくれてよかったなとは思いますが、それより前からみんなが盛り上げるために頑張ってきていました。もちろん運もあったとは思いますが、報われました。オンラインで観戦してくれる方も多くて、コロナ禍が落ち着いたことでオフライン大会につなげることができて、よかったなと思います」
大観衆が詰めかけたさいたまスーパーアリーナの雰囲気は凄まじく、再びのオフライン開催も楽しみなところだ。Lazも「それはもう、本当に思います」と首肯し、「次回はプレイオフからオフライン有観客になったりすると、すごく面白いんじゃないか」と次のステップへの期待も語った。
コペンハーゲンでの世界大会は出場ならず「引き続きチーム一丸となって頑張っていく」
世界大会3位の称号とともに臨んだStage2では、無敗でGrand Finalまで駒を進めたものの、NORTHEPTIONに敗れて7月にデンマーク・コペンハーゲンで開催される世界大会進出は逃す結果に。アイスランドでの激闘から、ほぼ休みなく突っ走ってきた日々は、一度インターバルを迎えることになる。
「Mastersですごくいいところまで行けて、そのままトントン拍子でStage2が始まって、あまり時間もありませんでした。今回はコペンハーゲン行きを逃してしまいましたが、Champions(年間王者を決める世界大会)に出られる可能性はまだ残っているので、しっかり休んで備えたいと思っています。
自分たちにできることはやったと思いますが、今回はこういう結果になった。今まで頑張ってきた中で、どこを修正したらいいのかは、落ち着いたら考えたいと思っています」
世界への再挑戦は叶わなかったが、世界大会と国内大会でのZETA、そしてLazの勇姿が多くの新規ファンを生んだことは確かだろう。この1年でeスポーツ、VALORANTの世界に触れ始めた人々に見てほしいのは、どんなところになるのか。
「大会にみんなすごく力を入れてくれていて、、実況・解説の方も分かりやすく説明してくださっていますし、今回のさいたまスーパーアリーナでも見ていてワクワクするような演出などをしてくださっています。そんなに難しく考えなくても、興味があったら見てみたらすごく楽しめると思います。
そして、VCTは基本的に世界大会につながるもの。今回1位を獲ったNORTHEPTIONがどこまで行けるのか、日本のリージョンがどのくらい強くなっているのか、楽しんでいただたらいいなと思っています」
最後に、VALORANT競技シーンをいつも見守るファンへのメッセージを語ってくれた。
「まずは皆さん、応援ありがとうございました。日本予選を突破することができなくて悔しい、悲しい気持ちであると同時に、強いNORTHEPTIONが世界大会でどれくらい戦えるのか、見ていけたらいいなと思っています。
まだまだZETAがChampionsに出られる可能性は残っています。引き続きチーム一丸となって頑張っていくので、見ていただけるとうれしいです」
もっと強くなったZETAが再び世界への扉をこじ開け、日本中を熱狂させる日を、ファンは心待ちにしていることだろう。