【どうする家康】「ウケ狙いじゃない」 脚本家の反対乗り越えて尖ったタイトルに決まるまで
2023年に放送されるNHK大河ドラマ「どうする家康」の取材会が1日、愛知・NHK名古屋で行われ、制作統括の磯智明氏が出席。タイトルに込めた意味や、決定した経緯について明かした。
脚本家の古沢氏は「ふざけすぎじゃないですかね」
2023年に放送されるNHK大河ドラマ「どうする家康」の取材会が1日、愛知・NHK名古屋で行われ、制作統括の磯智明氏が出席。タイトルに込めた意味や、決定した経緯について明かした。
「どうする家康」は脚本家・古沢良太が、新たな視点で誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を描く。主人公・家康を松本潤が演じる。
磯氏によると「どうする家康」というタイトルは、幼少期から家康がヒーローだったという脚本・古沢氏とのやりとりの中から誕生。磯氏は「古沢さんの説明の中で『どうする家康』というフレーズがよく出てきた。毎回家康に対して『どうする家康』というピンチが訪れて、それをなんとか切り抜ける。時には切り抜けられなくて失敗もするけど、なんとかなるという物語を書きたいとおっしゃっていた」と明かし、そのままタイトル案になったという。
「『どうする家康』にしましょう」と提案された古沢氏は「ふざけすぎじゃないですかね」「いくらなんでもないでしょう」と反応したが、「思いつくタイトルがどこかで聞いたタイトルばかり。これだけユニークで新しいのだから、尖った、変わったタイトルでもいいんじゃないか」と磯氏。その話を聞いた古沢氏の妻も反対したというが、制作側の熱意もあり、タイトルはそのまま決定した。
磯氏は「ウケ狙いとか、ふざけたとかではない。波乱万丈で、今の人たちに共感できる物語を作ろうとしてそういうタイトルになった。古沢さんなりのユーモアやおもしろいセリフのやりとりはありますが、100%大河ドラマ」と自信をのぞかせていた。
磯氏はこのタイトルについて「単純に面白いと思いますし、『どうする?』と突きつけられることが今の社会で生きてく中で日常的によくあること。『どうする家康』と発表したあと、NHKの中の資料がやたら『どうする』と増えてきた気がする。そのくらいポピュラーで、日常的に向き合う言葉」と好意的に受け止め。
さらに「大河ドラマでいくと『青天を衝け』『麒麟がくる』とかメッセージ性を込めたり、『徳川家康』とか人物名というタイトルがパターンではあったんですけど、そこをもう1つ超えたいというのはどのプロデューサーも持っていると思う。それがたまたま古沢さんの発したフレーズだったということ」と補足していた。