鈴木敏夫、8800冊の書籍を並べた本棚展示 “捨てられない”性格で収集
映画プロデューサーの鈴木敏夫が29日、東京・天王洲 寺田倉庫 B&C HALL/E HALLで行われた「鈴木敏夫とジブリ展」開会セレモニーに登場し、同展をアピールした。
両親には「こんなものは早く捨てちゃえ」と言われてきたことも告白
映画プロデューサーの鈴木敏夫が29日、東京・天王洲 寺田倉庫 B&C HALL/E HALLで行われた「鈴木敏夫とジブリ展」開会セレモニーに登場し、同展をアピールした。
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鈴木は「僕は子どもの頃から自分が大事だと思ったものを取っておく癖があるんですね。おやじとかおふくろには『こんなものは早く捨てちゃえ』と言われてたんですが、小4のときのデパートで貼りだされた絵とかね、そういうものを捨てられないんですね。他人が見たらどうでもいいけど、その折々で自分にとっては大事なもの。それをしまっていたんですね。それで何をしようとしたか自分でも分からないですが、こんな形でまさか皆さんにご披露することになるとは。あらためて思うのは年を取るのはいいことだなと。年を取ったことでこういう展示をやってもらえた」と照れ笑いを浮かべつつも、うれしそうにあいさつをした。
同展では鈴木プロデューサーが少年時代から影響を受けた本と漫画にスポットを当て、8800冊の書籍を並べた本棚を展示。鈴木プロデューサーが少年時代を過ごした四畳半の部屋や映画「千と千尋の神隠し」(2001年)に登場する湯屋「油屋」をモチーフにした大型空間を再現する。
報道陣から「これらの本からどういう影響を受けてきたのか」と質問が上がると、鈴木は「僕らの世代ってね、本が好きだった世代で、本を何冊も持っている世代なんですね。影響を受けるとかそういうことよりも本を読むことが大好きなんですよ。今回の展示のお話で唯一提案したのは、自分の持っている本をある1か所で全部展示してほしいって言ったんです。バラバラに置いてあったモノを一堂に会したらどうなるんだろうと。一つのスペースのなかに全部収まるのを見たときに、単純にうれしかったですよね」と笑顔を見せた。
また、報道陣が「高畑勲さん、宮崎駿さん、鈴木さんで本の読み方の違いはあるのか」と聞くと、「宮崎という人はいろいろ付き合っていたなかで、特別な本の読み方をする読者。出会ったときから今日に至るまで、いわゆる児童書を彼は読むんです、月に4、5冊は読むんじゃないでしょうかね。一方で、評論みたいな本も読んでましたね」と語り、続けて「高畑という人は時代に敏感だったですね、その時代時代においてなぜこんなことが起きているのか、それを解明するために何冊も買った。いろんな人の意見を踏まえて自分の意見を作るんですね。一方で僕は乱読ですね。何でも読んじゃう。あることに引かれたら、その人の本を全部読んじゃう。それを子どもの頃からずっとしてきた。あらためて並べてみるとベストセラーがない。皆が読んでいる本は興味がないんですね。僕ねえ、へそ曲がりなんですよね。世の中のはやりは間違っているんじゃないかと思っちゃうんですよね」と語り、ニヤリと笑っていた。