すき家に1000日通い続けた男の素顔 白米1年禁止の過去、TV出演で社長から呼び出しも

テレビ朝日系の人気バラエティー番組「激レアさんを連れてきた。」(2022年1月10日放送回)に、「803日連続ですき家を食べ続けている人」として出演し話題となったマナリスさんが19日、ついに連続1000日という“偉業”を成し遂げた。マナリスさん本人に、大台に乗った心境と今後の目標について聞いた。

すき家に1000日通い続けたマナリスさん【写真:本人提供】
すき家に1000日通い続けたマナリスさん【写真:本人提供】

「803日連続ですき家を食べ続けている人」として「激レアさん」に出演

 テレビ朝日系の人気バラエティー番組「激レアさんを連れてきた。」(2022年1月10日放送回)に、「803日連続ですき家を食べ続けている人」として出演し話題となったマナリスさんが19日、ついに連続1000日という“偉業”を成し遂げた。マナリスさん本人に、大台に乗った心境と今後の目標について聞いた。(取材・文=石井宗一朗)

 1000日を達成したマナリスさんは「『食べたなー』っていうのが正直な感想」と口に。「1000日を目前にすると周りもザワついてきて、実感は日に日に大きくなっていきました」と心境を明かした。

 すき家に毎日通うようになったきっかけは、メルカリの「友達招待プログラム」。当時、招待した側もされた側も1000ポイント(現在は500ポイント)ずつ付与されていたようで、「2、3日ぐらいご飯食べられたらラッキーだな」と軽い気持ちでSNSで発信した。

 オンラインゲーム「ファンタシースターオンライン2」で全国3位に輝いたこともあるマナリスさんのフォロワー数は、この頃すでに約8000人(現在は約5万8000人)。大きな反響を呼び、「たくさんの方が自分を介し、このキャンペーンに参加してくれて、あっという間に1か月で消費できないほどのポイントが貯まっていました」と振り返る。

 実は一度も「毎日食べる」とは言っておらず、「毎日食べないとポイントを消費しきれない」という状況になったことがこの活動の始まりだった。

 毎日すき家で食事することに今では慣れたが、最初の1、2か月は“飽き”と戦った。「“味変”もかなりして、牛丼にドレッシングをかけて食べたりしていました」。しかし、当時最もつらかったのは“飽き”以外の部分。「結果的にお金を頂いてこの活動をしているので、後ろめたさみたいなものがありました」。

 活動当初は“義務感”に似た感情もあり、「急にやめたり、アカウントを削除したりすると簡単に炎上してしまう」と、SNS特有の怖さも意識していた。胸を張って活動できるようになったのは最近のこと。「頂いているポイント分ぐらいはSNSでちゃんと発信できている」と自信が持てるようになった。

 約3年間の活動。良かったことももちろんあった。テレビやメディアへ出演したことで、さまざまの人とのつながりができた。

「セクシー男優の方にすき家でおごってもらったこともあります(笑)。私の活動を見てくれてるセクシー女優の方がいらっしゃって、ツイッターのスペースっていう通話機能があるんですけど、その方のスペースに呼ばれて、そこに同席していた男優の方と意気投合したのがきっかけ」と驚きの秘話を披露した。

 また1000日達成を記念したミュージックビデオ(MV)も制作・公開された。「僕なんかじゃ普段関わることができないような有名な方にも参加していただき、その出来上がったMVを見て、たくさんの人にお世話になったなというのを実感しました」。

楽しみは「ヤバいこいつ……!」と思わせること

 そんなすき家に1000日通い続けたマナリスさんだが、意外にも注文したことのないメニューがあった。「あえて食べていないメニューにクレヨンしんちゃんの『すきすきセット』っていうのがあるんですけど、子ども向けなので売り切れになったらかわいそうだなと思い、注文していないです。あとは店舗限定の『からあげ』。出会えたことがなく、まだ食べられていないです」。

 お気に入りのメニューは「キムチ牛丼」。「キムチがあまり辛くないんです。日本の甘いキムチが好きなんですけど、韓国の辛いキムチは苦手。すごい僕の的を射たキムチがすき家にはあります」と、毎日でも食べたいぐらいおいしいメニューだと絶賛した。

 大好きなメニューでも、注文頻度が特別高くなることはない。「毎日キムチ牛丼だとSNSを見てくれている方がつまらないかなと思うので、そこは調整しつつ注文しています。新メニューが出ればもちろんそちらを優先しますし、そういった部分は考えて活動しています」。

 そんなマナリスさんの“続けるコツ”は「楽しむ」こと。すき家の活動を始める前から自らに“縛り”を課すことがあったといい、“白米1年禁止”を行ったこともある。「SNSで活動するからには、仕事じゃないので『何かおもしろいことをしたい』という思いがありました。何かを続けるにしても、自分にとって『つらい』ことは絶対に続かない。『楽しい』と感じられるように工夫することが大事だと思います」。

 すき家の活動に見いだす面白さは「周囲の反応」。「例えばラーメンだとSUSURUさんっていう2000日以上食べ続けている方がいるんですけど、自分から見ても『ヤバいこいつ……!』って思うんですよね。同じように周囲に『ヤバいこいつ……!』って思わせるのが今の楽しみです」と笑顔で語った。

「ヤバいこいつ……!」と世間に認知されるきっかけとなったのが「激レアさん」への出演。反響も大きく、予想外の出来事も起こった。「実はこの活動のことを誰にも言ってなかったんです。家族にも伝えてなかったんですけど、急に10年以上連絡をとっていなかった高校のときの先生から電話がかかってきて『お前テレビ出るんか!?』って言われました(笑)。勤め先の社長にも呼び出され、一緒に牛丼屋に行くことになり『LINEニュース見たぞ』と言われました。テレビってすごいんだなと改めて感じました」。

 1000日連続を達成したマナリスさんの目標はポイントを0にすること。しかし現状は、「ポイントが激レアさん効果もあり、残り37万ポイントになっていて、1日1000円使っても365日は暮らせてしまう」ほどだという。

 加えて、今なおポイントが増え続けているといい、「激レアさんのオンエアが1月10日だったんですけど、その後、友達紹介0人だった日は3日しかないんです。牛丼1杯の値段が『すきパス』を使用すると330円。1人紹介するごとに500円なので、食べても食べてもポイントが減らない状況」と明かした。

「キャンペーンが終了したときが終わり」としつつも、ポイントが0になるまですき家に通い続ける覚悟を見せたマナリスさん。1500日、2000日と記録を更新する日は訪れるのか、今後も注目していきたい。

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