RIZINアンバサダーくるみ、元RIZINガールとの一戦に快勝も「勝ってもプラマイゼロ」

YouTube企画「くるみ対川村那月 グラップリングマッチ」(2022年5月末、「CAVE BJJ」51キロ、アマチュアグラップリングルール、3分2R)が行われ、RIZINアンバサダーのくるみが元RIZINガールの川村那月に1R1分35秒で一本勝ちを収めた。卓越したテクニックで下の展開から腕十字で試合を決めた。

快勝したくるみ【写真:ENCOUNT編集部】
快勝したくるみ【写真:ENCOUNT編集部】

95秒で決着をつける

 YouTube企画「くるみ対川村那月 グラップリングマッチ」(2022年5月末、「CAVE BJJ」51キロ、アマチュアグラップリングルール、3分2R)が行われ、RIZINアンバサダーのくるみが元RIZINガールの川村那月に1R1分35秒で一本勝ちを収めた。卓越したテクニックで下の展開から腕十字で試合を決めた。

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 普段は川村那月をなっちゃんと呼ぶ仲だったが、試合直前になり、空気が変わる。くるみ陣営から笑顔が消えた。

 対照的だった。川村陣営がテイクダウンの練習や寝技の反復練習を行っているのに対し、くるみは簡単なアップのみ。静かに対戦のときを待っていた。

 いよいよ試合が始まる。30分前に話していた両者はどこに行ったのか。張り詰める空気、何も音を立ててはいけないような雰囲気。馴れ合いなどない、対峙(たいじ)した2人の顔は真剣そのものだ。

 鮮やかな引き込みだった。開始からわずか19秒立ちの展開からくるみが飛びつき、グラウンドに引き込む。ボトムのフルガードポジションから得意な形でじわじわと川村を蟻地獄にいざなう。

 くるみの右足が相手の首を完全にとらえた。あとは整えるだけ、下から川村の腕を極め、わずか95秒で試合を終わらせた。

試合後、先生に褒められ笑顔のくるみ【写真:ENCOUNT編集部】
試合後、先生に褒められ笑顔のくるみ【写真:ENCOUNT編集部】

SNSでのネガティブな声も試合前はシャットアウト

 川村那月の対戦表明から始まったこの試合。MMAルールからグラップリングルールへの変更、準備期間も2か月もない。現役RIZINアンバサダーのくるみにとっては賭けでもあり、プレッシャーは想像を絶するものだった。「やっと終わったと思って、スッキリしました。うれしいです、やっぱり不安だったので、良かったです」としぼり出す。

「RIZINアンバサダーなので、ここで負けたら仕事にも影響が出そうだとか。柔術の経験はあったので、ここで負けちゃったらいろんな人に気まずいなって思っていました。YouTubeの企画でそれこそ石渡伸太郎塾長とかいろんな選手をまわっていたりもしていました」と明かす。

 SNSでのネガティブな声もくるみの耳には届いていた。試合前にはSNSを見ないことを徹底し、集中力を保っていた。

「私たちはMMAをするつもりでしたが、グラップリングルールに変更になりました。これで勝ってもプラスにはならないなって気持ちは正直あって……。柔術と違くても同じような寝技をやっていたので、負けたらマイナス、勝ってもプラマイゼロみたいな感覚。やるんだったら勝たなきゃなって」と心境を吐露した。

 少食のくるみ、初体験の体重制限も回顧する。「私の場合は体重をプラス6キロにしなきゃいけなかった。さすがにそんなに増やせないので、自分の適性でやろうかなと思いつつ少し上げました。普段は、1日1食とか2日間食べないときもあるので、そこがつらかったです」と振り返った。

 解説席では鋭い指摘も飛ばし、格闘技関係者も驚かせる。グラップリングマッチ、肌で経験した格闘技に感じるものがあった。

「見ている分には簡単に見えることもありますよね。でもやるとなったら難しくて、選手に教えてもらうときもそうだったんですけれど、本当に高レベルのことを選手たちはずっとやってきている。みんな見慣れてしまっているかもしれないけれど、やっていることは本当にすごいことなので」と思わず熱が入る。

 さらに続ける。「今まで解説では『もっとここでいけばいいのに』とか思っていたけれど、試合を作っていけない難しさとか分かるようになりました。何よりMMAの部分ですごく勉強になりましたね。『今この人はこれやりたいんだな』とか先読みしながら見れるとおもしろいし、『こんな防ぎ方もあるんだ』って勉強になって、解説に深さが加わる。ただの格闘技好きから少しだけ選手の気持ちが分かるようになったかなと思いますね」とうなずいた。

 試合では三角絞め、それが極まらなければ、腕を狙うというテクニックを見せた。格闘家にとって基本であるこの連絡技。いざ実戦となってもなかなかできるものではない。

「私は寝技が得意なんです。私の性に合っていてぴったりですね」と笑った。

 今回の試合に向けての練習でグラップリングの楽しさを知った。

「今度は柔術の大会に出たい。負けず嫌いなので、大会に出て勝ちたい。普段は『カルペ・ディエム』で練習をしているのですが、先生たちが本当によくて、親身になってやってくれる。そういう人たちの気持ちを背負ってできるように、練習をもっと頑張ろうと思います」と先を見据えた。

 ファンとRIZINの架け橋であるくるみ。“ガチ”な試合を経験し、アンバサダーとして他の追随を許さない領域まできた。解説として、選手としてどんな活躍を見せてくれるのだろうか、今後も目が離せなくなりそうだ。

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