DIY芸人タケト、築30年ボロ家をリノベで自宅に 通常500万円の作業を20万円に抑える

お笑い芸人のタケト(46)は、自ら土地を購入し、小屋とウッドデッキでミニキャンプが楽しめる“秘密基地”を手作りしたほどのDIY好きだ。そもそも自宅の改装から“覚醒”し、現在は築35年の空き家を予算100万円でリノベーションする企画にYouTubeで取り組んでいる。そこには、同期で、車・バイクYouTubeでも話題のお笑いコンビ「バッドボーイズ」佐田正樹の影響も。そして、思い描くDIYと笑いの融合とは。

DIY大好き芸人のタケトはあこがれの人物にヒロミの名前を挙げた【写真:ENCOUNT編集部】
DIY大好き芸人のタケトはあこがれの人物にヒロミの名前を挙げた【写真:ENCOUNT編集部】

改装にはバッドボーイズ佐田が参加 現在は築35年の空き家を100万円でリノベ中

 お笑い芸人のタケト(46)は、自ら土地を購入し、小屋とウッドデッキでミニキャンプが楽しめる“秘密基地”を手作りしたほどのDIY好きだ。そもそも自宅の改装から“覚醒”し、現在は築35年の空き家を予算100万円でリノベーションする企画にYouTubeで取り組んでいる。そこには、同期で、車・バイクYouTubeでも話題のお笑いコンビ「バッドボーイズ」佐田正樹の影響も。そして、思い描くDIYと笑いの融合とは。(取材・文=吉原知也)

 DIYを本格的に始めたのは、4年前に自宅として築30年のボロ家を買った時です。リノベーション費用がなかったので、自分でやんなきゃというところから始まりました。自分の周りにはDIY好きの人たち、それこそ佐田がいたので、手伝ってもらえればできるという気持ちがありました。実際に力を貸してくれました。

「いま住んでいる家はパパがやったんだよ」と小学4年の娘に言ってますけど、メインどころはほぼ佐田がやっちゃってるんで(笑)。秘密基地の小屋を建てる時も、メインどころをですね、佐田がやって(笑)。基礎の部分といった地味で画面映えしないところは、俺と奥さんとでやっているんですけど、一番派手なところは佐田が作りました(笑)。

 自宅のリノベーション費用は最終的には、20万円ぐらいでした。でも普通だったら20万円じゃできないです。協力してくれた人たちがいてこそです。アウトレットの端材や余っている塗料を持ってきてくれて。あと人件費がないところは大きかったです。後で不動産屋さんに聞いたら、「500万円ぐらいはかかる内容ですよ」と言われました。本当は手伝ってくれた人みんなに還元しないといけないですが、昼飯のラーメンしかおごってないです。

 DIYにはそこからめちゃくちゃのめり込んじゃいましたね。工具の知識や作り方はYouTubeから学びました。教科書ですね。佐田にも習いました。それに、DIYの神様と呼ばれる山田芳照さんからいろいろ教えてもらったんです。山田さんと佐田がいなかったら、もう何もできていないです。

 昨年の夏から、築35年の4LDKの空き家を予算100万円でリノベーションしています。テーマは「SDGs、持続可能性」です。この戸建ては、知り合いの工務店の方の持ち物で、外国人向けの寮だったのがコロナ禍で人がいなくなってしまったそうです。意外と都会の空き家問題は深刻で、悪臭のトラブルがあったり、火事が起きてしまうこともあって大変です。なので、持続可能な家を作れないものかと思いまして。完成したら、配信スタジオに使ったり、イベントで友達が集まれるようにしたり、住んでいなくてもずっと使っている状態を保てる家にしたいです。コロナ禍が終わったら、お客さんを入れてトークライブをやりたいです。DIYのワークショップを開いて、皆さんと一緒に何かを作ることもやりたいなと。

 それに、できるだけ端材や廃材を使いたい思いもあります。木材店で端材を提供していただけるところがあって、もらった材料でフローリングを貼ったりしています。ありがたいです。進捗はいま半分ぐらい。でも持ち主には昨年末に仕上げると言っていたのですが…。最初は簡単だと思ったんですよ、自分の家をやっているんで。でも自分の家は壁とかを壊さずに改装したのですが、今回は壁を壊してワンフロアにしたり、土台から作ったりしているので、めちゃくちゃ大変で。改めてプロのすごさを実感しています。

「めちゃくちゃテレビに出たいですよ、出れてないだけ(笑)」

 内装は子どもたちと一緒に遊べる空間作りを意識しています。吹き抜けにしたのですが、2階部分に橋をかけて押し入れ部分に移動できるようにしました。あと、消防署のすべり棒のイメージで、棒みたいなのを作ろうと思って。それに、家の中にターザンロープ、ブランコを付けようと思っています。大人も楽しめるように。あとは、焼肉店にある丸い焼き台のテーブルを置くつもりです。夢がどんどん膨らむんですよ。

 ちなみに、なぜ俺の芸名がカタカナ3文字なのか分かりますか? ヒロミさんにずっとあこがれているからですよ。もともと「Bコース」という3人組でお笑いをやっていたのですが、ヒロミさんが活躍された「B21スペシャル」さんに寄せようとメンバーで話していたんです。自分はツッコミ担当だったので、ツッコミのヒロミさんにあやかって、カタカナのタケトにしたんです。ヒロミさんは、車にもキャンプにもDIYにも取り組まれているので、どこかでいつか共演したいという思いを持っています。所ジョージさんもかっこいいですよね。ああいう年の取り方をしたいと思っています。

 佐田の存在については同期ですが同期とは思えないです。ヒロミさん、所さんの、その並びにいます。佐田は突き抜けていますね。でも、俺はまだ突き抜けられていない。

 将来的にぼんやりと考えているのは、リノベーション会社を立ち上げることです。なのでいま宅建の資格を勉強しています。不動産取引ができるようになれば、中古物件を買ってきて綺麗に仕上げて売る、ということもできます。でも、王道のお笑い芸人からはそれちゃっていて、自分でもそこはすごく感じています。それに、個性派の芸人もいる中で、俺はまだ振り切れていない。例えば、たけだバーベキューや、なかやまきんに君は、バーベキューとか筋肉とか、そのものに特化した芸名を付けてるじゃないですか。でも、俺は「DIYタケト」にしてない。真っ当なお笑い芸人もやりたいけど、趣味も突き詰めたいという、すごく微妙なところをやってるからこの現状です(笑)。めちゃくちゃテレビに出たいですよ、出れてないだけ(笑)。

 YouTubeでも理想は、DIYをしながら笑わせることです。壁の塗装をしながらのトークで笑ってもらえる、そこを目指したい。でも、笑いを入れようとすると、「うるさい」「編集がしつこい」といった反応コメントがあって、あまり評価が良くないんです。視聴者にとっては、DIYの作業だけが見たいのかなと思って、トークの部分はあまり入れないんです。ビフォーアフターが分かりやすい動画の方がいいのかなと思ったり。もともとは目の前にお客さんがいる舞台でお笑いをやってきたので、トンカチを打ちながら「いやちょっと聞いてくださいよ、この前に~」なんて話すのはあまり得意ではないです。それでも、しゃべりや笑いの要素を入れていきたいんだよなあ。肩書はお笑い芸人でありたいです。

□タケト、1976年3月2日、千葉市生まれ。97年に吉本興業に入社。お笑いトリオ「Bコース」(解散)のツッコミ担当として活躍し、現在はピン芸人として活動する。YouTubeチャンネル「タケトDIY field」では、趣味のDIY、車などのコンテンツを配信している。

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