【週末は女子プロレス♯53】超過酷な海外遠征先で知らされた対戦カード 坂崎ユカ、中島翔子とのタイトル戦に気合い

今年の1・4後楽園ホールで死闘が繰り広げた坂崎ユカ【写真:(C)東京女子プロレス】
今年の1・4後楽園ホールで死闘が繰り広げた坂崎ユカ【写真:(C)東京女子プロレス】

王座挑戦は昨年のサイバーフェス以来1年ぶり 2年連続の同大会のメインカード

 そんな坂崎に与えられたのは、サイバーフェスでのプリンセス王座挑戦だ。現王者は、こちらも初期メンバーの一人である中島翔子。中島は初進出で団体史上最大のビッグマッチとなった3・19両国国技館で山下を破り2度目の戴冠。これまで愛野ユキ、ハイパーミサヲのチャレンジを退け、坂崎戦が3度目の防衛戦となる。中島は2019年11月3日、DDTの両国で坂崎にベルトを取られており、両者のプリンセス王座戦はそれ以来のこと。坂崎の同王座挑戦は昨年のサイバーフェス以来1年ぶりで、2年連続の同大会における女子のメインカード。どちらも挑戦者の立場だが、坂崎だけが2年連続のタイトルマッチ登場でもあるのだ。

「このカードを聞いたとき、オーーーーーッ! と思いましたね。やってやるよ! って気持ちになったのが一番です。サイバーフェスでタイトルマッチを組んでもらえるのは責任感も大きいし、かなりのプレッシャーですけど、東京女子のプライドをかけて勝っていきたいなと思います。勝つのは相手でもあり、会場でもあり、フェスティバル全体に勝ちたいです!」

 昨年のサイバーフェス終了後、彼女からは「将来的にはこういった(男女混合の)大会で女子の試合が大トリを取れるようになりたい」という話を聞いた。それは壮大な夢でもあるものの、世界的流れからしても決して不可能な話ではないだろう。実際、今年はセミファイナルに“昇格”(セミ前が拳王=NOAH VS 佐々木大輔=DDTのハードコアマッチ、KO-D王者・遠藤哲哉は6人タッグでNOAHと対抗戦。)「KO-D(無差別級王座戦)がないのでラッキーな部分もありますけど」と苦笑する坂崎だが、この事実が団体の成長を物語ってもいるのではないか。昨年のサイバーフェスでの成功がなければ、今年の両国進出もまだ先の話だったかもしれないからだ。

 では、今年のプリンセス王座戦はいったいどんな闘いになるのだろうか。

「中島との試合では、トータルで見たら私の方が、黒星が多いんですよ。なのに中島はなぜか、私のことを超えたいってずっと言っているんですよね。そこに2人の感覚の違いはありますが、実力が拮抗していて、どっちが勝つかわからない試合にいつもなっているし、昨年(の山下戦)とはまた違う色の闘いになると思うので、サイバーフェスでの試合は私も楽しみにしています。リング全体を使ってスピード、テクニックを争う感じになるのかなと思いますね」

 相手こそ異なるものの、ある意味で昨年のリベンジマッチでもある今回のプリンセス王座戦。坂崎が勝てば、1年半ぶり3度目の戴冠で、プリンセスタッグ王座との2冠王だ。

「そうなんですよ! 取ったら2冠王だって教えてもらってから気づいたんですけど(笑)。これを聞いてがぜんやる気が満ちてきました! だって、いままで東京女子って2冠っていなかったじゃないですか。東京女子初の快挙? やりたい!」

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