UAが大切にする“気負わない”子育て 思春期の長女には「1人の女性として接します」
子どもたちには親のダメなところも全部隠さずに見せます
――UAさんが子育てで大切にしていることは?
「まずは自分が正直であることですかね。何かを隠すとか親だから子どもにはこの話を聞かせられないとか、そういうのはなくして、結構丸出しというか。私たちのダメなところも全部隠さずに見せますし、何かあったらいちいち説明します」
――例えばどんなところですか?
「主人との口ゲンカなんかも、子どもたちには『私とあなた(子どもたち)は血がつながっている親子で一緒に暮らしているけど、パパと私は結婚するまでは他人でお互いに違う家で育っているから、当然違いはあって、それを話し合っていることだって当然なの。だけどちょっと2人とも口が悪いだけなんだよね』って(笑)。そんな説明をしても半分は右から左だと思うんだけど、それでも親が真剣に説明しているってことは子どもたちには伝わると思っています」
――UAさんのお嬢さんは今年13歳ということで、思春期を迎えてこれまでとは違う向き合い方も始まっているとお聞きしました。
「そうですね。私は親であろうとして気負うのでなく、1人の人間として、女性として、時には歌手としてという感じで娘とは接しています」
――お子さんたちは母親が歌手のUAだということを、どんなふうに捉えていると感じますか?
「子どもたちは母親でありUAでもあるということを小さい頃からちゃんと分かっていてUAがすごく好きみたいなんです。だから私がUAでいることをうれしく思っていてくれるので日本に出かけるときも『行ってらっしゃい!』って元気に見送ってくれるんです。虹郎くんも日本で頑張っていますし、だから私は子どもたちに生かされているんです」
――家ではお子さんたちと一緒に歌うこともあるとお聞きしました。
「そう。1人では歌わないんだけど、子どもたちと一緒にジャスティン・ビーバーを歌ってますよ(笑)」
□UA(ウーア)大阪府出身。母方の故郷は奄美大島。UAとは、スワヒリ語で「花」という意味を持つ言葉。1995年にデビューし、当時からその個性的なルックスと存在感のある歌声で注目を集める。「情熱」「悲しみジョニー」「ミルクティー」などのヒット曲を持ち、AJICOやUA×菊地成孔といったコラボ作品もリリース。2003年にNHK Eテレで放送された「ドレミノテレビ」では、うたのおねえさんとしてレギュラー出演し、翌年に同様・愛唱歌集「うたううあ」をリリース。15年よりカナダに居住し、田舎で農的暮らしを実践中。デビュー25周年を迎え、21年5月にEP「Are U Romantic?」をリリース。