蚊が腕に止まったら…実はやってはいけないたたき方 専門家「伝染病のリスクが高まる」
虫刺され対策といえば蚊取り線香や防虫スプレーが定番だが…
虫刺され対策といえば蚊取り線香や防虫スプレーが定番だが、喉を痛めたり肌に合わないといったこともある。できるだけ手軽に行える対策にはどのようなものがあるのか。
「熱と汗の臭いに寄ってくるので、一番は通気性のよく涼しい速乾性の肌着を選ぶことです。蚊のような小さい昆虫は体温が上がらなければ飛べません。そのため光を集めて蓄熱しやすい黒い色の物を好む習性もあるので、レジャーでは白い速乾性の長袖Tシャツなどがおすすめです。また、最近はシャンプーや柔軟剤でも天然香料が使われているものが増えていますが、花の香りというのは当然虫たちにとってもいい匂い。爽やかなイメージとは裏腹に、蚊やハチ、ハエなどがたかってくることがあるので、屋外デートのときは控えた方がいいかもしれません(笑)」
いざ、腕に止まっているところを見つけたときなど、思い切りたたき潰してやりたくなるものだが、実は吸われている最中に潰すことはあまりおすすめしないという。
「口吻の先端が入った状態でたたくと、針のようなストローが体内に残ってしまい、伝染病のリスクが高まります。何より、蚊は満腹になるとストローを抜く際にかゆみの原因となる溶血剤を再度吸引するので、最後までお腹いっぱい吸わせた後の方が実はかゆみは小さいんです。お腹いっぱい吸わせて、重くてうまく飛べなくなった頃合いでひと思いに潰してあげるのが一番いいでしょうね」
ちなみに、日本脳炎やデング熱、マラリアなど多くの伝染病を媒介し「世界中で人以上に人を殺した唯一の生き物」とも言われる蚊だが、生態系の中では食物連鎖の最下層を支える大黒柱。「蚊が絶滅したって誰も困らない」と考えたことのある人は多いだろうが、人間のエゴで滅ぼすのはNGのようだ。