伊藤沙莉、NHKドラマ初主演 死を“選ばない”人々の物語「真摯に向き合い、挑戦したい」
女優の伊藤沙莉が、8月20日放送のNHK特集ドラマ「ももさんと7人のパパゲーノ」(午後11時)で、NHKドラマ初出演となることが分かった。
「7人のパパゲーノ」たちの生きざまを、NHKサイトへの投稿や当事者への取材を元に描く
女優の伊藤沙莉が、8月20日放送のNHK特集ドラマ「ももさんと7人のパパゲーノ」(午後11時)で、NHKドラマ初出演となることが分かった。
本作では、主人公のももさんが、SNSでつながった“死にたい”気持ちを抱えながら生きる人=「パパゲーノ」たちを訪ねて旅に出て、“死ぬ以外”の選択肢を知っていく。しかし、あるパパゲーノの言葉をきっかけに、ももさんの心に再びざわめきが生まれ……。ももさんが「死にたい」自分を肯定していく、1週間の物語だ。
ももさんが出会う「パパゲーノ」とは、「死にたい気持ちを抱えながら、その人なりの理由や考え方で“死ぬ以外”の選択をしている人」のこと。オーストリアのメディア研究では、こうした経験を持つ人のストーリーを伝えることが、自殺を思い留まる抑止力になることが示され、オペラ「魔笛」の登場人物に準え「パパゲーノ効果」と呼ばれているという。
「もも」という名前は、NHKが運営するサイト「自殺と向き合う」に、日々寄せられる「死にたい」「生きるのがつらい」という投稿の中で、最も多く使われるニックネーム。本作では、主人公・ももさんの人物像や、ももさんが出会う「7人のパパゲーノ」たちの生きざまを、寄せられた投稿や、当事者への取材を元に描く。
伊藤沙莉のコメントは以下の通り。
「今その場に立っているのがやっとだったり立っていられることがむしろきつかったり逃げ出したくなる、消えてしまいたくなる瞬間はあります。きっと誰にでも大小問わずあると思います。そういうときに背中を押したりとか、喝を入れたりとかそういうことじゃなく、ただ寄り添えたら、少しでも、1人じゃないって思えたら、少しは、本当にほんの少しは、楽になれるんじゃないか。なってほしい。そういう気持ちがありながらやり方がわからない無力さや不甲斐なさからまた同じループに陥る。そんなとき、巡り会えた作品だと思いました。ふっと差し込まれたとき、差し込まれそうなとき、この作品を観て元気とかそういうのはまず置いといてなんとなくでいいから人生に対して続けてみようとか楽しいのかもしれない、気になる、とかそういう気持ちが生まれることを祈りつつ真摯(しんし)に向き合い、挑戦したいと思います。1人でも多くの方々に届くことを願っています」
○悩みを抱えている人へ、厚生労働省が紹介している相談窓口
・こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(ナビダイヤル)
・#いのちSOS(特定非営利活動法人 自殺対策支援センターライフリンク):0120-061-338(フリーダイヤル・無料)
・よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター):0120-279-338(フリーダイヤル・無料)、岩手県・宮城県・福島県から:0120-279-226(フリーダイヤル・無料)
・いのちの電話(一般社団法人 日本いのちの電話連盟):0570-783-556(ナビダイヤル)、0120-783-556 (フリーダイヤル・無料)