6月19日に東京ドームで開催する「THE MATCH 2022」製作実行委員会が31日、都内で会見。K-1プロデューサー中村拓己氏、RISE代表・伊藤隆氏とともに出席した株式会社ドリームファクトリーワールドワイド榊原信行氏が落胆と怒りをにじませた。

　キックボクシングの“神童”RISEの那須川天心とK-1の絶対的エース・武尊の“世紀の一戦”が開催されるが、これを生放送予定だったフジテレビがこの日、放送を見送ることを発表。ABEMAではPPVで完全生放送することが決まっているが、地上波では2人の雄姿が見られない可能性が高まっていた。

　榊原氏は「フジテレビの決定に関してはとても残念。突然のことで頭が真っ白になっている。私の交渉不足も含めてお詫びしたい」などと謝罪した。

　見送りという決定に榊原氏は「いくつかの要因が考えられる。何が最終的な原因になったのか、明確なものがない」としつつ、自身に関する一部週刊誌報道にも言及。「社内の中で、色々な意見があったのだと思います。その中でやっぱり放送は難しいという空気感がでてきた」と説明した。

　一方で、フジテレビへの強い思いと失望感も露わにした。

「私が抜けて引き続きやっていただくなら、放送しない理由がない。私が反社と交際があったとは思わないでくださいね」と前置きしつつ、「なんとかフジで放送してほしかったですし、放送すべきだったと今でも思っています。力のあるコンテンツが地上波で見られなくなっている。経済的な条件で折り合わなかったんじゃないんです。最後まで体を張って放送を守ろうとしてくれた役員、社員もいる。フジテレビさんで放送すれば、今年No.1の視聴率を取れるコンテンツになっていた」

　そのうえで、突然の通達だったという内幕についても言及。「突然今日、『内容証明を送ります。やれません』という連絡をいただいて。選手にも関係者にも、説明する時間をいただきたい。とは言ったんですが、問答無用でHP、ツイッターに上がった。ひどすぎないですか。4月の末の定例会見では、媒体価値が上がるとまで言ったイベントから撤退するなら、もう少し丁寧にやっていただきたかった。憤りを覚えますが、フジテレビさんには事情があるんでしょう」とヒートアップ。

　それでも「もう1回フジテレビさん戻ってきてほしいと思っています。僕らが抜けることが条件なら抜けます。選手は地上波で流れることを期待します。形を変えればいいじゃないですか。フジテレビが納得する形にいくらでも変えますよ。それだったらやってくれると信じています」と再検討を訴えていた。