コロナ禍での車中泊生活から2年、マギー審司の現在 「けっこうたたかれもしました」
「耳がでっかくなっちゃった!」のギャグでおなじみの手品師・マギー審司。コロナ禍初頭の2020年4月、ブログで車中泊生活をしていることを明かすと、これがクローズアップされ大きな話題を呼んだ。あれから2年、今、コロナ禍とはどう折り合いをつけて生活しているのだろうか。
実はコロナ禍の前からしていたという車中泊生活
「耳がでっかくなっちゃった!」のギャグでおなじみの手品師・マギー審司。コロナ禍初頭の2020年4月、ブログで車中泊生活をしていることを明かすと、これがクローズアップされ大きな話題を呼んだ。あれから2年、今、コロナ禍とはどう折り合いをつけて生活しているのだろうか。(インタビュー=佐藤佑輔)
――車中泊生活を始めた経緯は。
「実は車中泊自体はコロナ禍の前からしてたんです。自宅のある名古屋から仕事で東京に来るときは、夜な夜な飲み屋で朝方まで飲んでたから、お金がもったいなくてホテルも取らずに車で寝る生活が続いてたんですよ。後ろの席をフラットにしたり、テーブル置いたり、バッテリーや冷蔵庫も置いてキャンピングカーみたいにして、僕は快適で苦ではなかった。それがコロナ禍になって、ホテルで感染する人もニュースになったりしてて、一番安全なのは車だよなあ、じゃあ車でいいかとなったのがちょうどあの頃。まだ情報も曖昧で、発症まで2週間かかるっていうので、仕事で人と会う度に2週間は車で自主隔離してから家に帰っていて、仕事が立て込むと2か月くらい帰れなくなったりしてましたね。
そんなに大げさなことではなかったんですけど、ニュースになったら良くも悪くも車中泊が大きくクローズアップされちゃって、けっこうたたかれもしました。やっぱり賛否両論あって、コロナが怖いから自主隔離したくても現実的にはできない人もたくさんいる。『トイレはどうするんだ、買い物はどうするんだ、それ見ろ、結局リスクあるじゃないか』と揚げ足を取ろうとする人がけっこういたんですよ。みんなが不安や不満を抱えてる中で、出る杭は打たれるというか、分かりやすい矛先にされちゃったような感じでしたね。もちろん、家族のためにすごいですねという声が大半だったんですけど、やっぱりどんなニュースでも2割くらいはそういう声がありますね」
――プライベートでは3児の父、車中泊の他に家庭内での感染対策は。
「ちょうど小学校と中学校の入学のタイミングで、卒業式は出たけど、すごく悩んだ末に入学式はうちの子だけ休ませました。こんなにクラスターが起きてる時期になんでやるんだろうと。緊急事態宣言が明けても最初の1か月くらいは自主休校にさせていたんですが、周りの子と差もついちゃうし、いつまでも休ませるわけにもいかない。いざ行かせたらそのタイミングでクラスターが出て休校になったりして。コロナには随分と振り回されました。
コロナへの対応は本当に二通りに分かれましたよね。いろんな情報が飛び交ってて、何が本当か分からない。うちみたいに慎重に行動した人もいれば、大丈夫だよと普通の生活をしてる人たちもいる。我が家は、かからないに越したことはないよねとできる限りのことをした感じです。過剰過ぎたかもしれないですけど、ちゃんとした情報を誰も知らない状態で、感染のリスクがあるのに行かせることはできなかったですね。
今は学校にも行かせてるし、うちの家族の中でも考え方が少し変わってきました。最近でも毎日のように感染した子が出ましたという通知が来るけど、学校は休校にならない。もうどうにもならない、みんな一度かかって抗体を持つまでコロナ禍は収まらないんだろうなって。もうマスク外して飲み歩いている人はいっぱいいるし、2回3回かかっている人もいる。一方で僕らもイベントが始まらないと生活ができない。このままただの風邪みたいになってくれればそれでいいんですけどね」