女優の吉岡里帆が21日、都内で行われた映画「ハケンアニメ！」の公開記念舞台あいさつに登壇した。吉岡は「プロデューサーの方が（完成に）7年かかったとおっしゃっていて、そんなに長い年月をかけて作る映画はそうそうない。公開できたのが奇跡と思えるような1本になったと感じています」とあいさつした。

　同作は直木賞作家・辻村深月による、アニメ業界で奮闘する者たちを描いた小説「ハケンアニメ！」（マガジンハウス刊）を映画化。日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号＝「覇権（ハケン）」を手にするべく奮闘する人々の姿を描きながら、“好き”なものに対してまっすぐに向き合い懸命に生きる全ての人に捧げる、胸熱な“お仕事ムービー”。

　劇中で新人アニメ監督・瞳を演じた吉岡は、今作が実写映画初出演で気アイドル声優・葵役を演じた高野麻里佳との共演したシーンの撮影について、監督役として声優にダメ出しすることが「つらかった」と回顧。

　吉岡は「高野さんの声が完璧すぎた。でも劇中の瞳は高みを目指しているので、『もっといける』という期待値が高くて……。本番中は、心の中で『まりんか、ごめんね』という気持ちと、監督の思いを体現しなきゃというので難しかった」と振り返り、「あらためて声優さんへのリスペクトが高まりました」と笑顔を見せていた。

　イベントには吉岡のほかに中村倫也、柄本佑、尾野真千子、高野麻里佳、吉野耕平監督と、主題歌を担当した「ジェニーハイ」の小藪千豊、川谷絵音、新垣隆、中嶋イッキュウが登壇した。