89歳・岸惠子、健康法は「なにもしないこと」 ライフスタイルは「寝たいときに寝る」

女優で作家の岸惠子が18日、都内で行われたスペシャルトークショー「いまを生きる」合同取材会に登場した。岸はトークショーへの意気込みを語った。

岸惠子がスペシャルトークショーを開催【写真:ENCOUNT編集部】
岸惠子がスペシャルトークショーを開催【写真:ENCOUNT編集部】

トークショーでは「日本人はのんびりしていていいのか」と言及予定

 女優で作家の岸惠子が18日、都内で行われたスペシャルトークショー「いまを生きる」合同取材会に登場した。岸はトークショーへの意気込みを語った。

 岸は「私が映画界で活躍していた頃と時代はがらりと変わったと思うんです。変異株をたくさん生んでいるコロナという疫病とプーチンさんの夢であるらしいロシア大帝国を作るための無謀な戦い。そういうことをこの際に話そうと思います。日本人は知識もある、報道もちゃんと引いている、世界事情も分かっている、分析もできる、でもそこで終わってしまっている。まだ鎖国をしているのではないかと思うくらい外を見ない。感覚では分かっているはずなのに、行動に出ない。そんなことをトークショーでは話したいと思っています」と意欲を見せた。

 続けて岸は「私はロシア人をよく知っているんですね。主人が『ゾルゲ氏よ、あなたは誰?』(1960年)という映画を撮ったのをきっかけに、その頃書記長だったフルシチョフさんに招かれて、夫と共に旧ソビエトの各地を回ったんです。そのときに見たスラブ民族の優しさ、明るさ、ユーモア、素朴な人の良さに感じ入りました。私はウクライナ人も好きだし。私もロシア人のよいところを知っているんです。日本はアメリカの核の傘下に入ってのんびりしていていいのだろうかとかいろいろ考えることがあるわけ。私、今回が最後の舞台になると思うんですね。そこでのギャラはウクライナの難民の方に寄付したいと思っています」と明かしていた。

 現在89歳の岸。報道陣から「健康法があればお聞きしたいのですが」と質問があがると、岸は「何もしないのがいいんじゃないでしょうか」と即答。「私は寝たいときに寝て。お昼ころまで寝て、3時頃まで起きて、文章を書いています。でも、漢字を忘れてしまったので、パソコンで書いてます」と現在の生活ぶりを明かしていた。

 さらに「今後の執筆の予定は?」と聞かれた岸は、「2冊書きたい。生きていられたらのことですが、小津安二郎さんの面白エピソードや石原慎太郎さんにまつわるエピソードなど、そういう方のことを6、7人くらい書きたい。こういう人たちが歴史を作ってきたということを書きたい。もう一つは小説を書きたいですね。この2冊を書いたらさっさと死にたいと思っています」とあっけらかんと話していた。

 同トークショーは、8月12日に神奈川県立音楽堂、8月30日に新宿文化センター大ホールで行われる。

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