“鉄道愛”が止まらない! 吉川正洋が東京モノレールの“ドクターイエロー”に大興奮
お笑いコンビ「ダーリンハニー」の吉川正洋がMCを務めるスカパー!「鉄道チャンネル」の旅番組「新・鉄道ひとり旅」が、7日の放送分で吉川の通算出演回数200回を迎えた。ENCOUNTは、都心から羽田空港までをつなぐ「東京モノレール」のロケを密着取材。“鉄道ひとりっ子”としての吉川による約6時間の「行き当たりばっ旅」をレポートする。前半はモノレール浜松町駅から、モノレールのドクターイエローを見つけた昭和島駅までを紹介。
吉川正洋がMCを務める「新・鉄道ひとり旅」が5月に出演200回を突破
お笑いコンビ「ダーリンハニー」の吉川正洋がMCを務めるスカパー!「鉄道チャンネル」の旅番組「新・鉄道ひとり旅」が、7日の放送分で吉川の通算出演回数200回を迎えた。ENCOUNTは、都心から羽田空港までをつなぐ「東京モノレール」のロケを密着取材。“鉄道ひとりっ子”としての吉川による約6時間の「行き当たりばっ旅」をレポートする。前半はモノレール浜松町駅から、モノレールのドクターイエローを見つけた昭和島駅までを紹介。(取材・文・撮影=西村綾乃)
記者が番組を知ったのは6年ほど前。地方局で流れた「鉄道ひとり旅」を視聴したことがきっかけだった。予讃線の内子駅(愛媛県)や津軽鉄道の金木駅(青森県)など観光名所がある駅で下車することもあれば、山林を駆け抜ける列車を撮影するために何もない山道を歩くなど、自由だ。コロナ禍で遠方に出向けない中で始まった「東京さんぽ編」では、田端駅から赤羽駅や、品川駅から目黒駅までを「ただ外から電車を見ながら歩くだけ」という、奇想天外なアイデアに仰天した。何かのきっかけで取り上げることができないかと思っていた時に、昨年で放送が10年を超えたことを知り、番組の相笠文寿ディレクターに連絡。5月に放送する回が吉川出演200回目になると聞き、取材を申し出た。
記念すべき回は東京モノレールに乗り込み、浜松町から、羽田空港第2ターミナルを目指すのだという。撮影当日に山手線のJR浜松町駅で待ち合わせ、密着が始まった。
「鉄道ひとり旅のお時間です!」とあいさつをする番組の冒頭は、背後に東京モノレールや東海道新幹線などが行き交う場所で撮影。想像以上にいろいろな列車が走行していて、驚いた。
旅の始まりで、モノレール浜松町駅のホームに上がると、吉川は「羽田空港直通の快速列車に乗ってしまうと空港ターミナルに直結する3つの駅以外は停まらないから」と1本やり過ごすことになった。集まっていた男子学生に手を振り、普通(各駅停車)の羽田空港行きに乗車。運転席の真後ろに陣取ると「ここが特等席なんです」と笑顔を見せた。
空港方面に向かい滑り出した車両の中では、吉川がモノレールの構造について説明を始めた。車両の下に軌道がある跨座式(こざしき)の東京モノレールは、軌道にまたがるように車両が乗っているため、走行タイヤの配置部分が高くなっているのだという。専門的な説明を続けながらも、「ここからは反射スポットです」と鏡面のようになったビルに映った車両を楽しむことができる場所を紹介。カーブやアップダウンがあるジェットコースターのような天王洲アイル駅までの旅路を楽しんだ。
最初に降りた大井競馬場前駅では、すぐ側にある競馬場で馬が出走する際のゲートをイメージした改札のデザインに興奮。5番ゲートから“出走”した吉川ブライアンは、改札と直結している「勝島歩道橋」の上で停まると、10000形と復刻塗装の1000形がすれ違う奇跡の瞬間を収めることに成功した。そして、歩道橋を降りると、頭上を走るモノレールを見上げ始めた。同駅で停まらない快速が駅を通り抜ける時の迫力は半端ない。「わー!」と声を上げている吉川を見て、「これが鉄道好きか」と納得した。
撮影を終えると一路、大井ふ頭を目指すことになった。「ふ頭に何かあるのかな?」と思っていると、「ここが目指していた東海道新幹線の大井車両基地です」と、吉川は満面の笑顔。「えっ?」と思って橋から下を見下ろすと、出発を待つ新幹線がずらりと並んでいた。そして、吉川は「ドクターイエローがいないかな」と壁の隙間をのぞき始めた。橋を通過している車のドライバーから見たら、完全に不審者。数分後には「あっ!」と声を上げて言った。
「あそこに、ヘッドライトが付いたドクターイエローが停まっています!! 普通は囲いの中にいるのに、外にいるから」
調べると、東京駅へ昼ごろに向かうため、待機していたようだ。時刻は午前10時53分。他にも目当てがあり、走行シーンを見ることはあきらめることになったが、停まっている車両に「お会いできてうれしいです」と感謝。「無事に200回を迎えることができました」と報告した。
続いて大井車両基地と隣り合う東京貨物ターミナル駅が見下ろせる場所へ。東京ドーム16個分の敷地面積がある日本最大の貨物駅で「EF65」や「桃太郎EF210」などを見た後は、大井競馬場前駅に戻り、昭和島駅まで乗車。「ここでは、日本で唯一モノレールが通過待ちをする」と、吉川が再びうれしそうな顔で話し始める。さらには「良く見えるように上り方面に行きましょう」と反対側のホームに向かい、快速列車が通過していくのを待つことに。空港快速が通り過ぎると、普通列車が走るため、軌道が切り替わる様子を見学。「名シーン!!」と拍手した吉川は、「豪快な切り替えですね」と体を使って軌道が切り替わる様子を再現した。はしゃぐ姿に、とてつもないすごいものを見た気持ちになった。
日本でここだけの名場面を見た後は、周辺を散歩することに。行く場所が決まらないのか、駅を出た案内板を5分くらい見つめている。駅から500メートルほどの所にある「昭和島二丁目公園を目指しましょう」と歩き始めた吉川と相笠ディレクター。フェンスの向こうにある“何か”を「まさか」という表情で目にした吉川は「東京モノレールの床下にある台車を発見しました!」と報告。思わぬ出合いに顔がほころんでいた。
フットサル場などがあった公園では、東京モノレールの車庫を眺めることができ、停車している「事業用車両」を見ることもできた。吉川は「夜中に東京モノレールの軌道を点検する車両です。モノレールのドクターイエロー。縁の下の力持ちですね」と車両を称えていた。
運河や倉庫街を駆け抜けた前編から一転、航空機と一緒に走る様子を眺めることができる後編へと続く。
□「新・鉄道ひとり旅」スカパー!546ch「鉄道チャンネル」で隔週土曜日午後10時から放送。tvkなど地上波ローカル局では、タイトルを「鉄道ひとり旅」として不定期放送中。