“グラビア女王”と呼ばれた川村ひかる、過去作を見返して「これ、私?」 切磋琢磨の当時
「スタイルがよく見えるようなポージングを試行錯誤」
同じ事務所内の子でも、「彼氏の話とお金の話をしてはいけない」とマネージャーさんから言われていました。それぞれ待遇は違うもの。それは人気の差がすべてなので。それに、女の子同士が仲良くなると、どうしても異性や彼氏の話をしてしまうものですが、それがリークのもとになるからダメ、ということでした。私の時代はそのような教えだったのです。従って、同業者では友達は少なかったです。お仕事では常にライバル意識を持っていないといけなかったという印象でした。
当時周りには素敵な方がたくさんいて、今は女優としても活躍されている小池栄子さん、安西ひろこちゃんも特別かわいかった。そんな“スター選手”がいっぱいいる中で、私はなんなんだろうと、日々、自問自答を繰り返し、私は彼女たちと比べて何が劣っているんだろう。そのコンプレックスをも武器に変えないといけないわけです。私は一般的に身長が低いし、特別に胸が大きいわけでもない、演技ができるわけでもない。そうなるとできることが限られてきます。私はスタイルがよく見えるようなポージングを試行錯誤し、誌面に顔と胸もくびれもお尻も全て写るようにポージングを考えたり、テレビではトーク面で機転が利くようにならないといけないと、そう考えるようになりました。
自分が出演したいと思う番組は常に録画をしていました。トーク番組を観ながら、自分にそのテーマが振られていることを想定しながら、どう返して展開していくのかを考えながらテレビを見ていましたし、常にアンテナを張った視点でいました。それはそれで楽しかったのですが、テレビを見ていると「ああ分かる」とうなずく瞬間があるじゃないですか、そこの視聴者目線も意識しながら頭をフル回転させてテレビを見ていました。それで友人に会うと、人気番組の話題になり視聴者のリアルな感想や、人気のタレントさんについての意見を聞くなど、常に勉強という思いで過ごしていました。今思い返しても当時の全てが本当に楽しく刺激的で、私のかけがえのない思い出です。
□川村ひかる(かわむら・ひかる)、1979年10月18日生まれ、東京都出身。グラビアや数々のバラエティー番組での活躍を経て、発酵プロフェッショナル、オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート、こども分子栄養学アドバイザー、JAAアロマコーディネーター、健康管理士、野菜ソムリエジュニアマイスターなどの資格を取得。現在、一般財団法人 内面美容医学財団公認発酵腸活スペシャリスト・公認上級妊活マイスター(R)の講師を担当するなど、複数の資格を活かして健康やダイエット、アンチエイジングについての講演やセミナー、個別コンサルティングなどにも取り組んでいる。