南こうせつ、野音で平和の訴え…ロシアのウクライナ侵攻に「暴力、絶対に許してはならない」
シンガー・ソングライターの南こうせつが5日、東京・日比谷野外音楽堂でコンサート「第30回南こうせつ グリーンパラダイス」を開催した。ステージに立ったこうせつは「野音には自由がある」と感慨深げに話し、昨秋、亡くなった喜多條忠さんの作詞した「神田川」や「マキシーのために」「夢一夜」「あの人の手紙」など、アンコールを含む全15曲を歌い上げた。
コンサート「第30回南こうせつ グリーンパラダイス」を開催
シンガー・ソングライターの南こうせつが5日、東京・日比谷野外音楽堂でコンサート「第30回南こうせつ グリーンパラダイス」を開催した。ステージに立ったこうせつは「野音には自由がある」と感慨深げに話し、昨秋、亡くなった喜多條忠さんの作詞した「神田川」や「マキシーのために」「夢一夜」「あの人の手紙」など、アンコールを含む全15曲を歌い上げた。
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ゴールデンウィークも後半。こうせつは、アーティスト仲間からは「雨男」と言われてきたが、この日は青空に恵まれた。新型コロナウイルス感染拡大で2年続いた入場規制も解除され、会場は定員の3000人で満席。その光景を見て、こうせつは言った。
「日比谷野音というのは、僕らにとっては特別な場所なんですよ。フォーク・ロックの殿堂だったんです。ここから歌で世の中を変えていこうという意気込みがあった。ホールとは違った自由な場所だったんです。そこで、このイベントが30回を迎えられたことは、僕にとっても大きな誇りです」
こうせつは、1986年からは2009年まで8月6日に、広島の世界平和記念聖堂で「平和祈念コンサート」を開催してきた。音楽界では「平和コンサート」のレジェンド的存在で、この日もロシアによるウクライナ侵攻に言及し、平和の大切さを訴えた。
「理由はどうであれ、暴力で訴えるのは絶対に許してはならない。我々は第2次世界大戦を体験し、広島と長崎に投下された原爆で『平和になろう』と決意したはずです。何事もアピールしなければ平和の道につながらないんです。日本はこの70数年、素晴らしいことに戦争とか紛争とは無縁だった。だけど、それを当たり前だと思ってしまったらダメなのかもしれない。『戦争は嫌だな、核兵器がなくなればいいな』と思ってくれるだけでいい。思いは必ず共感を呼ぶ。そして、自分なりの一歩を踏み出すのだと思っています」
その思いに共感するゲストも出演。杉田二郎が「戦争を知らない子供たち」「祈り」を歌い、森山良子も「涙そうそう」「今」などを披露した。