【RIZIN】萩原京平、クレベルは「勝てる相手」と豪語する根拠 飢えていた地下格時代へ回帰
転機になった韓国での秒殺負け「あの試合で全部の意識が変わった」
――初心に戻るということですが、そもそも格闘技を始めたきっかけを教えてください。
「(格闘技に)初めて触れたのは僕らの地元(大阪・豊中市)に無料のジムができたのがきっかけ。中学生の時です。24時間開放されていて、そんなのがあるとたまり場になるじゃないですか。リングもあったので、友達同士でスパーリングをして遊んだりしていた。その中の1人が地下格に出て、それで僕も16、17歳の時だったか、初めての試合に出た。非日常的なスリル、何十人、何百人の前でやるのが虜になった。その時は負けたんですが、次は勝ちたい。そこから頻繁に試合を重ねました。当時は将来プロになるなんて、全く考えてなかった。当時は地下格の試合に出て、フラフラして、そんな生活でした」
――そんな中で転機があった?
「最初はとにかく何も考えずぶっ倒す、それだけでした。地下格の試合をこなす中で、韓国のプロ団体の試合に出ることがあって、『ただで海外行けるわ』くらいのノリで出たらすぐに負けちゃって……(※)。応援してくれていた人の悲しい顔を見た時に、このままじゃあかんなと思った。人生を振り返ったときに、今の自分にある能力で突出しているところは格闘技しかない。有名になりたいとか、お金持ちになりたいとか考えた時に、人より頭一つ抜けているかなと思うのは、戦うことが好きやったということ。あの試合で全部の意識が変わった。練習してないと、勝てないなと」
※2018年10月AFC8でイ・ミング(韓国)に腕を極められ1R1分20秒で一本負け。
――そこからRIZINデビューして、今年が3年目。現在のご自身の立ち位置をどのように分析していますか。
「RIZINにデビューした時に思い描いていたのは2年以内にチャンピオンになって、海外に行くことだった。正直、今はくすぶっている。自分のポテンシャルだったら世界のトップまでいける。ただ寝技を今まで全くやってこなかった。全く練習もしていなかった。本当の素人と一緒やった。しっかり寝技をやり始めてから、1年半。周りからは成長していないと言われるが、練習通りの動きが試合で出せれば勝てる。練習通りの動きが出せない期間。今回の試合は殻を破って一皮むけるチャンス。凄い楽しみです」