声優・津田健次郎、初体験の柴犬役舞台裏 アドリブ満載「その場でセリフが増える」
フジテレビ系ドラマ「ナンバMG5」(毎週水曜、午後10時)で、主人公の飼い犬・松の声を担当している声優の津田健次郎が4日、東京・フジテレビで囲み取材に対応し、反響の大きさやドラマの見どころについて語った。
「ナンバMG5」で主人公の飼い犬「松」役、「おもしろい試みだなと」
フジテレビ系ドラマ「ナンバMG5」(毎週水曜、午後10時)で、主人公の飼い犬・松の声を担当している声優の津田健次郎が4日、東京・フジテレビで囲み取材に対応し、反響の大きさやドラマの見どころについて語った。
同作は不良漫画の天才・小沢としおの「ナンバMG5」&「ナンバデッドエンド」(秋田書店)を映像化。筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男・剛(間宮祥太郎)が、実は「ヤンキーをやめたい」「普通の高校生になりたい」と、家族に内緒で健全な高校に入学するという高校“逆”デビュー物語。
松は1話で登場したが声優は明かされず、後日になって津田が担当していることが明らかに。大きな話題を呼んだが、当の本人は「1話で正直、ばれていたんですけど(笑)。解禁になって、面白がっていただけている感じがするので、よかったなと思います」と笑顔。周囲からかなりの反響があったことを明かし、「『おもしろいよね』『松かわいいね』ってニコニコしながら言ってくれるので、本当にありがたいですね」と喜んだ。
これまで様々な役柄を演じてきたが、意外にも“実写”の動物に声を吹き込むのは今回が初めて。「初めてお話をいただいたときに、『い、犬ですか?』と。おもしろい試みだなと思いました」と好意的にオファーを受諾。アニメーションとは違い、実際の犬の口の動きに合わせて収録が行われるが、苦労はあまりないと言う。「そこまで正確な口パクではないので、映像を見せていただいて『今、3回吠えた』としたら、『ここでセリフを切れば全部で3回に分けられるな』ということは一応考えます」と収録の裏側を明かした。
アドリブシーンも満載で、「台本に書かれていないセリフも結構ある」とニヤリ。収録段階で本広克行監督らと打ち合わせも行い、その場で松のセリフが増えることもあるそうだ。「その場面場面で『松的にはこういう感じのことを言いたい』『こういう気持ちが見えるといい』ということを事前にお話しさせていただいています」と言う。「本広監督はおおらかでめちゃくちゃ優しい監督さん。すごく褒めてくれるんです。気分よくやらせていただいています(笑)」。
松を演じている柴犬・豆三郎とも対面済み。「本当にかわいい。目がくるんくるんなんですよ」とメロメロだ。「いかつい声という自覚はあるので、こんなちびっこでかわいい子の声を僕がやらせていただけるんですかとびっくり」と驚きながらも、「松が一生懸命演技しているニュアンスを極力拾いたい。せっかくいい演技をしてくれているので、声で埋めていきたい」と決意を新たにした。
松がドラマに与える影響についてたずねると「作品の豊かさが広がる」とうなずく。「コメディーで笑えて、ほのぼのしたりもするけど、バイオレンスな一面もある。松が出てくることで全員が和らぐし、一生懸命演技をしている松がコメディー要素を追加してくれる」と意気に感じているようだ。
作品全体については「家族愛や友情、青春、バイオレンス、恋愛……。いろんな要素がコメディーとしてしっかり成り立っているところが魅力」と話す津田。「間宮さん演じる剛の『自分じゃない自分』が、家族の中でも苦しさを抱えている。彼が本来の自分を取り戻す自己解放の物語という深いテーマもある。ただ、それを気楽な気持ちで笑いながら見れてしまうのがいい」と熱弁した。
実写の犬で吹き替えといえば、ソフトバンクのCMに登場する「お父さん犬」の声を担当している北大路欣也が有名だが、津田は「僕も一番最初に北大路さんを思い浮かべました」と告白。「レアな体験をさせていただいております。日本を探しても、犬に声を当てているのは北大路さんと僕くらい」とうれしそうにはにかんだ。
この日は第3話が放送されたが、今後は松が「恋のキューピッド」になる物語も……。基本的には東京のスタジオでナレーション収録を行っているため、ドラマ撮影のロケには参加していないが、「いつか難波家にお会いできるのが楽しみ」と声を弾ませ、「早く家族に会いたい」と期待を寄せていた。