亀田大毅、引退から7年 視力0.1でのトレーナー挑戦「僕にしか伝えられへんことがある」

トレーナーとして選手に助言する亀田大毅氏【写真:山口比佐夫】
トレーナーとして選手に助言する亀田大毅氏【写真:山口比佐夫】

3150ファイトクラブ副会長として「興行を盛り上げていきたい」

 トレーナーをしながら副会長として興行にも関わる大毅さんに目標を聞いた。

「そりゃトレーナーとしてはチャンピオンを育てたいですよ。でも(3150ファイトクラブの)副会長というのを任されてますから。人を喜ばすような、面白いようなマッチメイクもしていかなあかん。『3150FIGHT』という自分達が手掛けるイベントが面白いなっていうマッチメイクとかもしていかんとね。このイベントを盛り上げていきたいですね。ボクサーとしてはチャンスやと思いますよ」

「3150FIGHT」はABEMAで生配信される。日本チャンピオンクラスでもなかなかテレビ放送されない今、興行に出場するボクサーは注目を集めやすい環境にある。「強いボクサーいっぱいいますから、選手をそこで覚えてもらって、ボクシングって面白いなって思ってもらえたら」と目を輝かせる。

 引退の原因となった網膜剥離。患った左目は手術によって完治したが、視力は0.1までしか戻らなかった。

「そりゃボクシングやってますから、怪我もするよね。今はボクシングはできないですけど、日常生活はなんとかできる。車を運転できないのが少し困るかな」

 平然と話す姿に悲観の色は見えない。

 第二章をスタートさせた“浪速の弁慶”の視界は明るく開けている。

□亀田大毅(かめだ・だいき)1989年1月6日、大阪府西成区出身。小学生からボクシングを始め、史上最年少の15歳3か月で全日本実業団選手権バンタム級優勝。2006年にプロデビュー。07年にはWBC世界フライ級王者・内藤大助に挑戦も判定負け。10年WBA世界フライ級王座を戴冠し、日本人初の兄弟王者に。13年にIBF世界スーパーフライ級王座決定戦で勝利し、2階級制覇。15年に現役引退。既婚で2児の父。

次のページへ (3/3) 【動画】亀田ジムで起きた「大乱闘」の一部始終
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