“異端の格闘家”石井慧がRIZIN参戦に言及 「方向性が違うから交わらない」と語ったワケ

5月7日には名古屋の「HEAT50」で、久々のMMA戦を行なう石井慧
5月7日には名古屋の「HEAT50」で、久々のMMA戦を行なう石井慧

シバター騒動は、自分は出し抜こうと考える

――もうひとつ、年頭にあったシバター騒動は、石井さんの目からはどう見えましたか?

「まあ、でもあれ、みんな久保(優太)くんのことを色々言っていたじゃないですか。でも、そもそも僕が思うのは、K-1とGLORYのチャンピオンだった久保くんに、あのマッチメイクはどうなんだろうって……。RIZINの一発目も太田(忍)くんだったじゃないですか。まあ、まだそこは分かるんですけど、もうちょっと育てるじゃないですけど、段階を踏んでやってもらいたいですね」

――石井さんの言いたいことは分かります。久保優太らしさが出せる相手を選んでカードを組んでほしいということですよね。

「僕も久保くんとRIZINの契約状況がどうなっているのかわからないから、RIZINだけにしか出られないのかわからないですけど、もしそうなら育てるように持っていってほしいですね。それと(久保が)『試合がなくなるのが怖かった』って言ってましたけど、断ってもよかったと思いますね、あの相手だったら。かわいそうですね、久保くんが……」

――例えば久保戦に関しては、シバターさんが、試合前に電話やLINEで試合の申し合わせをしていたことが明るみに出たんですけど、もし石井さんにそういうことを振ってくる人がいたらどうしますか?

「『分かりましたー』って言って、ガチで行きます。それを利用するみたいな。基本、陰険なので、自分は(笑)。出し抜こうと考えますからね」

――ちなみに、石井さんの目標はUFCだと聞いたんですけど、現段階では、何年後くらいを想定しているんでしょうか?

「わかんないッスね、それはもう。まず勝ってレコードをつくって、タイミングもあるだろうし……」

――裏を返すと、今年中にそうなる可能性もあるというか。

「(UFCから)呼ばれたらね。呼ばれたらそうなりますけど、その前に勝たなきゃダメですよね、何試合か……」

――例えばRIZINで、16年ぶりに極真の世界王者になった日本人選手の……。

「上田(幹雄)くん?」

――そうです。上田選手がデビューしたじゃないですか。

「ええ」

――それ以外にもRIZINではようやくキャラクターのあるヘビー級ファイターが揃ってきたんですけど、石井さんから見るとどう見えますか?

「わかんないッスねえ。僕はRIZINがこれから盛り上がっていくことを心から願ってますけど、僕は榊原信行CEOが選手に求めるものと、僕が目指すものは違うと思うんです。それは悪い意味じゃなくて、お互いに方向性ってあるじゃないですか。だから、そこは多分、方向性が違うから交わらないし、そこは気にしていないですね」

――じゃあ、RIZINで空手家、相撲取り、プロレスラー……というヘビー級勢のなかに、柔道家として入っていくことはならないですか?

「ならないですね。そこに僕のモチベーションはないです。別に彼らが、例えば『HEAT』に来てくれるならやりますよ。でもそれは僕がやりたいわけじゃないですから、僕が行くことはないです」

――今後の目標は?

「今、充実しているんです。強くなっているという実感があるので、このままいい集中力で、強くなって、今年出る試合は全部勝ちたいですね。もちろん、ただ勝つだけじゃなくて、内容も伴った勝ち方ですよね」

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