“異端の格闘家”石井慧がRIZIN参戦に言及 「方向性が違うから交わらない」と語ったワケ
格闘技イベント「HEAT50」(5月7日、名古屋国際会議場)でMMA戦を行う、2008年北京五輪柔道キンメダリストの石井慧。日本でのMMA戦は2020年1月以来、実に1年4か月ぶりになる。今回は石井慧に、最近、格闘技界で物議をかもした事象について、また、自身の目標であるUFC参戦についても聞いた。
5月7日のHEATで1年4か月ぶりにMMA戦に臨む
格闘技イベント「HEAT50」(5月7日、名古屋国際会議場)でMMA戦を行う、2008年北京五輪柔道キンメダリストの石井慧。日本でのMMA戦は2020年1月以来、実に1年4か月ぶりになる。今回は石井慧に、最近、格闘技界で物議をかもした事象について、また、自身の目標であるUFC参戦についても聞いた。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
――ひと月前に「ONE」(3月26日、シンガポール)で青木真也VS秋山成勲戦がありましたけど、石井さんはどう思いましたか?
「まあ、純粋に楽しい。楽しめた試合でしたけどね」
――お互いにキャラの立った二人の対戦でしたね。
「ああいうふうに盛り上がるのは青木先輩の力であるし、秋山先輩の力でもあると思います」
――試合の4日後に、青木真也選手がメディアを通じて「引退」をほのめかすツイートをしたのに対して、石井さんは「ふざけんじゃんねーよ!」と返していたじゃないですか。
「まあ……、あそこは『引退』はしないだろうっていう(笑)」
――しないですよね、絶対に(笑)。
「そういう感じですかね」
――ズバリ、青木VS秋山戦だとどちらを応援されていました?
「やっぱり親交が深いというか、お世話になっているのが青木先輩なので、青木先輩を応援していましたね。僕は青木先輩とも練習していますし、秋山先輩のタイプも、僕は柔道家だからわかるじゃないですか。それを考えた時に、ちょっと(青木の)分が悪い部分があるのかなとか。わからないまでもそう感じていました。試合前はかなり青木先輩寄りだったじゃないですか」
――下馬評では青木有利の声が多かった気がします。
「ただ、ついたオッズよりも僕はわからないんじゃないかなとは思っていたんですけどね」
――個人的には勝ち負け云々以上に、「魔王」と呼ばれる秋山選手のキャラの立ち方っていうんですかね。そこに圧倒されました。
「いや、まあでも、あれも青木先輩がつくったというか」
――青木真也がいたから、より「魔王」が際立った感じですかね?
「いや、その前に、かなり前からONEであおったりしていたし、それがあったからじゃないですかね。ただ単にポンとあの試合を組んだとしても、乗れなかったと思うんですよね」
――以前、北岡悟選手のことが好きだと石井さんが話していたことがありました。
「北岡先輩は、見ていて、言っていることも分かるし、入場ひとつ取っても、あのキャラが好きなんですよね。青木先輩は練習とか参加させてもらっていても、話していても理解できることが多くて。そういう共通の考えを持っているっていう感じで好きッスよね」