女優の吉岡里帆が14日、都内で映画「ハケンアニメ！」（5月20日公開）の完成披露上映会に登壇した。吉岡は「自信作です。やっと見ていただけるのがうれしい。必ず皆さんにちゃんと刺さると思います」と胸を張って作品の完成を報告した。

　直木賞作家・辻村深月による、アニメ業界で奮闘する者たちを描いた小説「ハケンアニメ！」（マガジンハウス刊）を映画化。日本のアニメ業界を舞台に、最も成功したアニメの称号＝「覇権（ハケン）」を手にするべく奮闘する人々の姿を描きながら、“好き”なものに対してまっすぐに向き合い懸命に生きる全ての人に捧げる、胸熱な“お仕事ムービー”。

　吉岡は主人公の新人アニメ監督・瞳を熱演。この日は吉岡のほかに、ライバル監督の王子役の中村倫也、そのプロデューサーの香屋子役の尾野真千子、吉野耕平監督、原作者の辻村深月がイベントに登壇した。

　吉岡は今回共演した中村、尾野、柄本佑に対して「尊敬している先輩なので畏怖の念があったのですが、3人とも三枚目でけっこうびっくりしました」と驚いたことを明かし、「本当にずっと面白いことを言っていて、すごく楽しい現場でした」と撮影を振り返った。

　すると、中村から「映画を撮った直後に（吉岡から）『たぶん仲良くなれないと思った』と言われた」と密告が。吉岡は「本当にやめてください！」と慌てて否定も、「すごくフランクに話しかけてくださるけど、こちらは（ライバルの）王子として見ているので、すごく緊張感がある。でもふざけて話すから距離感がよく分からないというか、度が合わないというか……」と中村との距離の取り方に苦戦したことを告白していた。

　イベントの後半では、作品名にちなみ、「自身がハケン（覇権）をとれると思うもの」を発表することに。吉岡は「この質問は本当に難しい。そんなものがないのがシンプルな答え」と首をひねりながらも「さっき尾野さんと中村さんに『リップ塗られながらしゃべるのが上手』と言われました」と照れ笑い。中村からは「リップを塗られているから口が全然動かないのに、眼球と声だけこっちに来る。『今、誰としゃべってるの？』ってなる」と意外な（？）特技について暴露されていた。