新垣結衣が初の本格的な時代劇で得たもの 「難しい」イメージが逆転、大河ドラマで経験値
女優の新垣結衣が、NHK大河ドラマ初出演となる「鎌倉殿の13人」(毎週日曜、午後8時)で八重を好演している。悲運に見舞われながらも、主人公・北条義時(小栗旬)の妻になり、力強く生きる女性像を熱演。初めてという本格的な時代劇の演技を通して得たもの、感じたことを教えてもらった。
悲運に見舞われながらも力強く生きる八重の女性像 撮影で「お着物を着て過ごす時間」にも充実感
女優の新垣結衣が、NHK大河ドラマ初出演となる「鎌倉殿の13人」(毎週日曜、午後8時)で八重を好演している。悲運に見舞われながらも、主人公・北条義時(小栗旬)の妻になり、力強く生きる女性像を熱演。初めてという本格的な時代劇の演技を通して得たもの、感じたことを教えてもらった。
大河ドラマは自身初めてで、それまで時代劇の経験は「ほぼほぼなかった」。本作で脚本を務める三谷幸喜氏が過去に書いた大河ドラマ「真田丸」(2016年)を鑑賞したが、「最終回ではおえつしたほどなのですが、時代劇は、ほかには正直ほぼ見たことがなかったです」という。
時代劇への本格挑戦。それまでは「イメージとして、難しい、共感しづらい。時代の価値観を理解できないのではと思っていました」というが、つらいことに直面しながらも力強く生きる八重を演じる本作で、大きな発見があった。
「今回実際に参加してみて、時代時代で価値観が違ったとしても、人間が抱く感情は変わらないと実感しました。誰か身近な人が亡くなる悲しみ、死への恐怖、嫉妬、誰かを好きになる思い、そういうところは変わらないんだよなと思いました。歴史上の人物は、もちろん実際に生きていた人たちだと分かっていますが、どこかフィクションのような感覚もありました。でも、実際に人間だったんだな、と思いました」。
八重の生き方について、「生きるための執着、たくましさがあると思います」と表現する。そこに、平安時代末期から鎌倉時代初期に生きた人たちの人間ドラマを現代の感覚に落とし込む、“三谷脚本の妙”が織りまざる。「現代に寄り添ったせりふの言い回しを意識されていると思うので、そのおかげもあるのかなと思います」。印象に残っている場面は「今後の放送に出てくる、北条家のメンバーが大集合するシーン」と話す。
初の大河ドラマを通しての女優としての成長。「実際に成長できたかどうかは分からないですが、現場で初めてのことが本当にたくさんあったので、経験値としては1つ、自分の身になったと思っています」と実感を込める。それに、これからの自身の演技に生きそうなポイントもあるという。「所作を学べたことや、お着物を着て過ごす時間。それらが体になじんでいく感覚というのは時代劇はもちろん現代劇でも動きの美しさにつながると思いますし、それは今後どこかで生きるんじゃないかなと思っています」と語った。
ヘアメイク:藤尾明日香
スタイリスト:道券芳恵