昭和の大横綱・大鵬のDNAを受け継ぐ男 27歳納谷幸男がDDTのKO-Dタッグ王座奪取へ

火野とのコンビは相性抜群

 実際、パワーみなぎる火野のファイトは、納谷の目指すプロレスと一致しているのだろう。1+1が2ではなく、5や10にもなるタッグマッチを、火野と納谷は実証している。合体プレーを次々と繰り出すわけでもないが、納谷の秘められてきた力を火野がうまく引き出している。チーム名は「ベルトを巻いて決めたい」という納谷だが、日本人コンビでありながら、超世界スケールまさに宇宙レベルのパワーを生み出しており、命名も楽しみだ。

 元より今年を「変化の年、進化の年」としている。これまで公式リーグ戦にエントリーされてこなかった。意外なことに「D王 GRAND PRIX」、「KING OF DDTトーナメント」には出場していない。「Ultimate Tag League」にも今年が初出場だった。「当たり前の様に参加できるようになりたい。そのためにもタッグ王座のベルト」と納谷は繰り返す。

 オフにはトレーニングに加え、事務仕事も手伝っている。力仕事はもちろん、大きな体でノートパソコンに向かい、スタッフとの会話も楽しんでいる。休みの日には「マニアの街」秋葉原で過ごすという納谷である。サイバーエージェント・グループに入ったDDTは、まさに最高で最適な戦場なのだ。

「DDTという団体、そして火野さんというパートナー。充実している」とニコニコ。レスラーデビュー後、今が一番乗っている納谷幸男が、大仕事をやってのける。間違いない。

次のページへ (3/3) 【写真】KOーDタッグ王者コンビを見下す納谷幸男 隣には頼りになるパートナー・火野裕士
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