藤原喜明組長に続く「レジェンド直撃」シリーズ第2弾は72歳になった「いぶし銀」木戸修さん。新日本プロレス、UWFなどでストロングスタイルを披露した名人レスラーの“今”と“あの時”を迫った。今ではプロゴルファー・木戸愛の父として知られ、「木戸パパ」と呼ばれることも多いが、木戸ファミリーの日常そして「神様」カール・ゴッチさんに「マイ・サン（息子）」と一番弟子として認められた秘密を聞いた。（取材・構成＝柴田惣一）

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――ヒゲを伸ばされている。それに銀髪。まさに「いぶし銀」ですね。

「髪の毛の手入れも何かと大変だしな。ヒゲはここ1か月ほど剃ってない。まあ、ちょっとした気分転換かな。大した理由はないよ」

――でも髪型は変わりませんね。ビシッと決まっています。一糸も乱れない「木戸ヘア」です。

「変になっていたら、自分も嫌だし、見る人も気分悪いだろ。スカッといかなきゃ」

――上のお嬢さんは女子プロゴルファーとして活躍する木戸愛さんですが、下のお嬢さんもプロになられたのですか？

「いや、今はお姉ちゃんのキャディーをしながら、新しい仕事にチャレンジしている。本人がまだやる気なら応援するけど。何と言っても、本人次第だよ。今は違う仕事、美容関係、ネイルとかのお手入れなどに興味があるみたいで、そういうのも資格があって、勉強しているよ。ゴルフもお姉ちゃんのキャディーで関わっているし、好きなことをやるのが一番だから。まあ、どんな仕事も稼ぐのは厳しいよな」

――「木戸パパ」もゴルフを楽しんでいるんですか？　お上手でしたよね。

「昔は月に4、5回、コースに出たりしたけど、今は1年に2回か3回だな。俺は基本的に誘われないと出かけないから。自分から行きたいとは思わないし。大体、難しいんだよ、ゴルフは。思ったようにうまく当たらないんだから。クラブの番手を選んで、振って、思い通りの飛距離が出れば楽しいし、面白い。でも、期待通りにいかないもんだ。今は以前の様に飛ばなくなってしまった。ドライバーも今じゃ200ヤード飛ばないよ。プロレスと一緒で、パワーだけじゃないんだよな。腰の回転とか、体すべてを適切に使っていかないと」

――でも「木戸パパ」です。

「お姉ちゃんが東京近郊のトーナメントに出場したり、仕事があるときは、車で送っていたりしたけど、今は下の子もいるから、運転手もたまにだな。ゴルフの腕前も当然だけど、娘2人にかなわないし。今は留守番だよ」