クイズ王・伊沢拓司、原点は20年前の日韓W杯 「QuizKnock」が伝える“知ることの楽しさ”
クイズ王の伊沢拓司が率いる東大発の知識集団「QuizKnock」が、3月24日に書籍「10歳からできる 自分のあたまで考えること』(ポプラ社刊)を出版した。試験のための暗記ではなく、考える習慣を持つことの豊かさをテーマにした作品で、教室でのやり取りをマンガで描くなど工夫をこらしている。同作に込めた思いも含め、「考える楽しさ」をメンバーの伊沢、こうちゃん、山本祥彰、須貝駿貴に聞いた。
書籍「10歳からできる 自分のあたまで考えること」出版
クイズ王の伊沢拓司が率いる東大発の知識集団「QuizKnock」が、3月24日に書籍「10歳からできる 自分のあたまで考えること』(ポプラ社刊)を出版した。試験のための暗記ではなく、考える習慣を持つことの豊かさをテーマにした作品で、教室でのやり取りをマンガで描くなど工夫をこらしている。同作に込めた思いも含め、「考える楽しさ」をメンバーの伊沢、こうちゃん、山本祥彰、須貝駿貴に聞いた。(取材・文=西村綾乃)
クイズ番組では豊かな知識で、次々に難問を解いていくQuizKnockの面々。子供の頃から、呼吸をするように勉強をしていたかと思いきや、全員が「そうではなかった」と首を横に振った。伊沢にとって、「知ることの楽しさ」を教えてくれたのは、サッカーだったという。
伊沢「2002年にW杯日韓共催大会があり、当時小学校2年生だった僕、海外選手たちのスーパープレーに魅了され、選手について調べるようになったんです。好きだから知りたい、知りたいから追求していく。そして、もっと好きになる。『知る』と『楽しい』のループを作ることができれば、勝手に回っていくんです」
小学校の頃からクイズ好きだったこうちゃんは、母親と「どっちが多く分かるか」など、勝負をしていた。
こうちゃん「正解できるとうれしいから、『もっと知りたい』と調べていくようになりました。クイズ問題を自分で作ったりもして」
中学時代に野球に打ち込んでいた須貝は、野球関連の書籍を読みあさっていた。
須貝「『メシが握れない選手は、ボールを握るな!』という言葉にひかれて、栄養学の本も読みました。筋トレだけでは強くなれない。1つの好きなことが視野を広げてくれると知りました。例えばアクセサリーが好きなら、身に付けることで情報が増えていくし、その知識が『スタイリストになりたい』とか、目標につながるかもしれません」
須貝の言葉に、漢字が大好きな山本もうなずいた。
山本「漢字辞典で難しい漢字を見つけると、親に『何て読むか分かる』と出題して、困らせていました。自分が解けないと悔しくて、猛勉強しました。同じくらい血肉を注いだのは、『ドラゴンクエスト』に出て来るモンスターの名前で行った『しりとり』でした。2日間に渡る死闘を制した時は、本当にうれしかったです」