58歳元プロレスラーが人生初の資格取得 大企業並みの月給も 放浪生活に終止符

元プロレスラーの安田忠夫が人生初の資格を取得したことを明かした。

元気そうな安田忠夫【写真:ENCOUNT編集部】
元気そうな安田忠夫【写真:ENCOUNT編集部】

今後は起業? 意味深な言葉も…

 元プロレスラーの安田忠夫が人生初の資格を取得したことを明かした。

 希代のバクチ男がまさかの人生転換だ。待ち合わせた都内のラーメン店に姿を見せた安田が手にしていたのは京成電鉄の列車見張員許可証。夜間の点検作業や工事などでも、車両を適切に見張ることができる資格だ。

「おととしの12月に取った。列車の見張りで手当てがつく。資格を取ったら仕事がいっぱい回ってくるから、と言われたので」と話した。

 大相撲時代は孝乃富士のしこ名で活躍。2001年大みそかのジェロム・レ・バンナ戦で格闘史に残る大金星を挙げ、新日本プロレスでは至宝のIWGPヘビー級王座を奪取した。人生の絶頂期を迎えたものの、その後は養豚場の作業員から錦糸町のロシアンパブの客引き、タイ移住など国内外の職を転々とし、風来坊のような人生を歩んだ。

 資格を取得するのはもちろん初めて。試験内容は数字を足していくクレペリン検査と数問の問題で構成され、「落ちるヤツのほうが少ない」というが、安田が試験を受けたこと自体が驚きだ。

 ここ15年ほどはサウナに寝泊まりしたり、知人宅に居候する放浪生活を送っていた。58歳になった今では家賃3万7000円のワンルームを借りて自立。列車見張りだけでなく、他の仕事と掛け持ちしながら、生活を成り立たせている。

 2月は28日間のうち26日間に出勤し、大企業の社員顔負けの月給を稼いだ。給料の一部を会社に前借りしていたため、実際の振り込み額はその半分程度だったというが…。それでも1人で暮らすには十分だ。

 現在もひまさえあれば、バクチにのめり込む日々。スマホを片手に全国の競艇に金をつぎ込んでいるというが、心境の変化がにじみ出ている。

「今絶対やめなきゃいけないのはすぐ使い込んでバクチやる自分。墓石と葬式代くらいは残したい」とニヤリ。

 最後は「やっぱり人に使われてるんじゃダメ。人を使わなきゃ」と謎の言葉を残し、下町の雑踏の中に消えていった。

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