今年に入ってからRIZINの榊原信行CEOが青木に対して、公開ラブコールを送ったことがあった。これについて聞くと、「まあでも、反対側に立っている方が勝ちですからね。ONEのなかでもONEでないというか、“青木”という世界観のなかでの立ち位置だから」と青木らしい物言いで回答したが、印象的だったのは次の問いに対する答えだ。

――そこにファンが見たいという余地が介在することはない？

「すぐファンっていうじゃないですか。なんか結局、ファンの言うこと、思いがあってなんでもはいはいと言うことを聞くからファンも調子に乗るんですよ。ファンのくせに選手にどうこう言うなよって思いますけどね。だって作ってんだもん！　職人がいる寿司屋にいってこういうの作れとかこうしろとか言わないじゃないですか」

　さらに「そういうことをファンに対してやり始めたのが、今のYouTubeであり、格闘技。　だからあくまでも主導権は俺たちだよって気持ちを常に持っています」と続けた。

　ファンを軽視しているわけではないが、1人の格闘家、1人の表現者として、譲れないものがある。

　そんな青木が“今、自分がやりたいこと”と位置づける秋山戦で視聴者に、ファンに、何を見せてくれるのだろうか。

　試合はABEMA PPVで独占配信される。