【BreakingDown】朝倉未来を、ひろゆきを魅了した“生意気だった19歳” 大号泣の裏にあった感謝

「アデサニヤとやりたい」――。オーディションで息まいていた19歳の井原涼が“元暴走族”の渡部隼に散った。0対3の判定負け。敗戦が決まった瞬間に大号泣。その姿は試合後には解説席に座っていた、実業家のひろゆき氏を魅了し、アドバイザーの朝倉未来も印象に残った試合に挙げた。なぜリングから降りられなかったのか。大会後、失意の井原に話を聞いた。

悔しさをあらわにする井原涼【写真:ENCOUNT編集部】
悔しさをあらわにする井原涼【写真:ENCOUNT編集部】

次回こそ「目立つだけじゃダメなので実力もつけたいと思います」

1分間で最強を決める格闘技イベント「BreakingDown」第4回大会(2022年3月21日)第1試合(フライ級ワンマッチ 56.5キロ以下)

「アデサニヤとやりたい」――。オーディションで息まいていた19歳の井原涼が“元暴走族”の渡部隼に散った。0対3の判定負け。敗戦が決まった瞬間に大号泣。その姿は試合後には解説席に座っていた、実業家のひろゆき氏を魅了し、アドバイザーの朝倉未来も印象に残った試合に挙げた。なぜリングから降りられなかったのか。大会後、失意の井原に話を聞いた。(取材・文=島田将斗)

「フックが入ったんですよ1発。相手がそれでよろめいて、そこでいってたら勝ってたかもっていうのが……。自分も、(パンチを)もらってはいたんですけれど、全然効いていなくて」

 もっとこうすれば――。試合展開の悔いもある。だがそれだけはなかった。井原は「いろいろな人に支えてもらったので。モハン・ドラゴンさんとか。いきなりDM(ダイレクトメッセージ)をして打撃を教えてもらったんですよ。他にも桜井マッハさんとか。色んな人に支えられていろんな練習をさせてもらったので、あのまま引き下がれなかったですね。下がらないといけないのも失礼なのも分かってはいたんですけれど……」と明かす。

 本気で挑戦していたからこその涙だ。「負けた分際で言うのもなんですけれど、対戦相手は盛り上げていない」とも口にする。オーディションで強い印象を残しただけでなく、TikTokで、YouTubeで、BreakingDownを盛り上げた。勝利には繋げられなかったが、一部始終を通して見せた井原の生き様は、色々な意味で見るものの胸を打った。

 元気はなくなっているが、闘志は失っていない。「もっとまた強くなって、戻ってきます。目立つだけじゃダメなので実力もつけたいと思います」と前を向いている。

「1試合目はその大会の行方を左右する」と朝倉海は言った。井原の感情を前面に出した姿は多くの視聴者の記憶には残ったに違いない。まだ19歳。これからを見守りたい。

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