乃木坂46・岩本蓮加、宝田明さんは初めて会った瞬間から「温かい方なんだなと」 明かした共演秘話

アイドルグループ「乃木坂46」の岩本蓮加(18)が、映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(4月1日公開、三宅伸行監督)で映画初主演を飾った。3月14日に亡くなった俳優・宝田明さん(享年87)とのダブル主演で、等身大の演技を披露。宝田さんとの共演や、ヒューマンドラマ作品の撮影を通した自身の成長について聞いた。

「世の中にたえて桜のなかりせば」で映画初主演を飾った乃木坂46・岩本蓮加【写真:舛元清香】
「世の中にたえて桜のなかりせば」で映画初主演を飾った乃木坂46・岩本蓮加【写真:舛元清香】

演技はほぼ未経験ながら初出演で初主演 急逝した宝田明さんと共演

 アイドルグループ「乃木坂46」の岩本蓮加(18)が、映画「世の中にたえて桜のなかりせば」(4月1日公開、三宅伸行監督)で映画初主演を飾った。3月14日に亡くなった俳優・宝田明さん(享年87)とのダブル主演で、等身大の演技を披露。宝田さんとの共演や、ヒューマンドラマ作品の撮影を通した自身の成長について聞いた。(取材・文=吉原知也)

 終活アドバイザーのバイトをしている不登校の女子高生・咲(岩本)と、老紳士・敬三(宝田さん)の2人が、さまざまな境遇の人たちの“終活”の手助けをしていくストーリー。学校での生徒による先生へのいじめを描く側面もあり、平和への思いを訴える物語でもある。演技はほぼ未経験ながら初出演で初主演の映画撮影。「すべてが初めてだったので、精いっぱいやろうという気持ちで臨みました」と振り返る。

 台本を初めて読んだ時に思ったことは、「すごく難しいなという印象でした。ちゃんと理解するまでに時間がかかりそうだな、と」。三宅監督からは主人公の咲について、「等身大の子」「ちょっと重めのせりふでもあまり暗くなり過ぎず、前向きに聞こえるように」という役柄のイメージを伝えられた。「主人公が女子高校生で、いろいろな人と関わることで純粋に影響を受けて成長していく、と自分で理解しました。最初はやってみようという挑戦の感覚でリハーサルに挑みました」。

 実際にリハーサルを重ねていくうちに、「物語には、すごく伝わりやすく、分かりやすいメッセージ性が込められていると感じるようになりました。演技をするうえで、咲の感情が見ている人にストレートに伝わるように、と思いました」。撮影が始まると、三宅監督と綿密に打ち合わせをしながら、撮り直しを重ねることも。1人の女子高生の心の成長を、文字通りのみずみずしい演技で表現した。

 主人公・咲と自身の共通点があるという。劇中の「南雲先生と咲」との関係性を交えて教えてくれた。咲の担任であった国語教師の南雲(土居志央梨)は、咲が尊敬する存在だ。ところが、南雲は生徒たちからいじめを受けて自暴自棄の生活を送るようになる。

「南雲先生は咲の憧れで、大好きな先生です。憧れの対象があって、その人がダメになってしまった時にどうするか。咲はちゃんと南雲先生のことを考えて、自分が憧れだったことを直接伝えて、家にまで行って交流を続けました。自分の大事な人がそうなった時に、私もそういう風に見放さないし、ちゃんと支えてあげるんだろうなと思いました。そこは咲と似ているなと思いました」

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