女優の川栄李奈が3代目のヒロインの大月ひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」（月～土曜、午前8時）の第99回が22日に放送され、ひなたが流ちょうな英語を披露した。ひなたが英語を猛勉強している姿とともに、弟・桃太郎が岡山の大学に進学したことや父・錠一郎がピアニストとしてデビューしたことなどをナレーションの形ではあったが素晴らしい発音の英語で伝えた。NHKの演出・橋爪紳一朗氏や制作統括の堀之内礼二郎氏に演じる川栄の英語力など舞台裏を取材した。

　橋爪氏は「川栄さんの英語については、英語指導の先生を含めて1度お会いした時『まだまだこれから』と言ったところでしたが、上白石萌音さん（安子編）や深津絵里さん（るい編）の撮影でお会いしない期間が数か月間あり、川栄さんはその間も定期的にレッスンされていて、ものすごく上達され、すごいなと思いました。英語の先生も同じようにおっしゃっていました」と語った。

　これまで、ひなたはラジオで英語の勉強を始めたものの長続きすることがなかった設定。ほとんど英語を話すことはなかったが、ここにきて流ちょうに話すシーンに。川栄自身はこれまでの取材で、「26年間で今、一番勉強しています」と語っていたが、その成果が発揮された形。

　橋爪氏は「ひなたは子ども時代に1度英語への情熱が沸き上がったことはありましたが、継続性が付随してきました」と紹介した。

　ただ、視聴者にはひなたの英語が突然、一気に上達した印象もある。

　堀之内氏は「少ししゃべれ過ぎじゃないか思われるかもしれませんが、目標を持って4年ぐらい本気でコツコツ頑張ったという設定です。ラジカセを使って何度も何度も必死に聴きながら勉強したらどれくらいまでしゃべれるようになるか、というのを英語指導の塩屋先生とも相談しました。塩屋先生ご本人も留学ではなく日本で勉強して英語を身に付けられた方ですが、ひなたの成長のスピードやレベルを考えながら進めていただきました」

　川栄の英語に取り組む努力が並大抵ではなかったことが想像できるが、これから英語をマスターしようと思う人には大きな励みになる気がする。