高田延彦が“炎上社会”でユーチューバーになる決意 「これはおかしいと感じれば、思うままストレートに言う」

元総合格闘家でタレントの高田延彦が、ユーチューバーとして時事問題の討論番組を展開している。元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏とタッグを組んだYouTubeチャンネル「高田横粂の世相談義」だ。いまの日本は、新型コロナウイルスによる感染拡大や“ネット炎上”など諸問題であふれている。かつて「最強」を追い求めた男は、なぜユーチューバーとなって世相を斬るのか。ENCOUNT編集部は、高田と横粂氏を直撃した。今回は後編。

高田延彦が物申す【写真:ENCOUNT編集部】
高田延彦が物申す【写真:ENCOUNT編集部】

高田延彦の流儀 「大きなニュースに隠れてしまう小さなニュースも見逃さない」

 元総合格闘家でタレントの高田延彦が、ユーチューバーとして時事問題の討論番組を展開している。元衆院議員で弁護士の横粂勝仁氏とタッグを組んだYouTubeチャンネル「高田横粂の世相談義」だ。いまの日本は、新型コロナウイルスによる感染拡大や“ネット炎上”など諸問題であふれている。かつて「最強」を追い求めた男は、なぜユーチューバーとなって世相を斬るのか。ENCOUNT編集部は、高田と横粂氏を直撃した。今回は後編。

〈同番組は、体育会系・高田延彦と、元衆院議員で弁護士、東大法学部出身の文化系コメンテーター・横粂勝仁が、「いま現在、高田延彦が気になっている時事ネタ」を徹底討論する生ワイドショー。2018年4月に別の配信アプリでスタートし、昨年5月から発信の場をYouTubeに移行した〉

――新型コロナの問題で、マスク・消毒液不足の解消が進みません。それに、トイレットペーパーの買い占めまで起きるような状況です。プチ・パニックのような群集心理になっている面があります。どのような心構えが必要でしょうか。

高田「朝にぱっとテレビをつけたら、トイレットペーパー売り場で、店のオープンと同時に100人ぐらいが押し合いへし合いで買い求めていて、『子供がいるからやめて』と叫んでいるわけです。あの光景を見ていると、背筋が凍りました。日本の国内でこんなことをやっているのかと思いました。デマに踊らされてしまい、トイレットペーパーの空の棚の写真がSNSに上がる。『やっぱりない』となって不安の方向に引っ張られる。家にまだ十分にあるのに、『あれだけなくなると手に入らなくなっちゃうかも』と引っ張られていってしまう。こういう時こそ冷静になれないものか。最悪、布で拭いてもいいや、それぐらいの気持ちを持たないといけません。業界団体は、在庫があってほとんどが国産だから心配ないと言ってます。群集心理だと思いますが、もっと冷静にならないといけません」

――番組のテーマは、これまで令和への改元や女性の就職活動、米イラン問題、さらにRIZINやラグビーW杯など幅広いです。これから取り上げたいことは。

高田「大きなニュースに隠れてしまうような、小さなニュースも見逃さないことです」
横粂「例えば、新型コロナウイルスといった大衆のみなさんが関心のあることは取り上げつつ、陰に隠れがちな話題、それはわざと隠されているんじゃないか、情報がコントロールされているんじゃないかといった視点で、ニュースを取り上げていきたいです。それに、一方通行の発信ではなく、ウェブならではの双方向のメディアを活用して、小さな意見や変わった見方、マスメディアがやれないようなものを取り上げつつ、いろいろな角度からやっていくのが役割だと思っています。そこに高田さんがガツンとやっていただければ」

――高田さんに。ずばり、安倍晋三首相に言いたいことは。

高田「空気というものは大事だと思うんですよ。『気』という文字は昔からよく使われていて、雰囲気とか空気とか、その人から発せられる気もあります。公文書問題や桜を見る会の問題、そして、今回の東京高検検事長の定年延長問題……。僕らはひとつひとつの案件に関しては素人で、テレビを見て、新聞を読むぐらいの情報しか入ってこないですが、空気の悪さを感じます。ちょっと変な言い訳をしたり、とりわけ今回の新型コロナ問題は後手後手。対応が遅くないですか、ほったらかしじゃないですか?クルーズ船の対応についても。例えば、検査態勢についても、受けられなくて困っている人が日本にはたくさんいます。医師の判断ですぐに検査を受けて結果が出るような仕組みも作っていかないと。僕は1か月以上遅いと思いますよ」

――できるはずのことが遅くなっているということでしょうか。

高田「この状況なら、もしかしたら3月あたりから学校を全国的に休校にするかもしれないと、ちょっとでも話を振っておいてもらえればね。準備しておいてよ、と。国民に向かって会見の場でもっと前に具体的に説明してもらえれば、もっと変わった展開になったと思います。後手後手ですよ」

――日本社会は、いわば炎上社会になってきています。こうした中で、どのようにメッセージを伝えていきたいと考えていますか。

高田「僕自身は、炎上を狙って物事を話すことは考えたことがない。僕は、自分は一番の無党派層だと思っています。自民党が嫌いなわけではないし、野党が嫌なわけでもない。ただ、いまの政府には独裁的なところが出てきてしまっている。『あれ、これはおかしいんじゃないの?』と僕が感じたところ、世間の空気として感じているのであれば、この場をお借りして、思うままストレートにおかしいでしょうと言います」

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