皇治、3か月の“冬眠”から復帰 32歳の気づき「ハングリー精神がなくなっていた」
“浪速のエンペラー”の異名を持つキックボクサーの皇治(TEAM ONE)は、20日に行われる「湘南美容クリニック presents RIZIN.34」(丸善インテックアリーナ大阪)のセミファイナルで梅野源治(PHOENIX)と激突する。昨年6月、バッティングによる後味悪い幕引きとなった両者は大阪の地で再びあいまみえる。キック人生16年の皇治が昨年大みそかに気づいた異変を口にした。
「どこかで気付かんうちにハングリー精神もなくなっていた」
“浪速のエンペラー”の異名を持つキックボクサーの皇治(TEAM ONE)は、20日に行われる「湘南美容クリニック presents RIZIN.34」(丸善インテックアリーナ大阪)のセミファイナルで梅野源治(PHOENIX)と激突する。昨年6月、バッティングによる後味悪い幕引きとなった両者は大阪の地で再びあいまみえる。キック人生16年の皇治が昨年大みそかに気づいた異変を口にした。(取材・文=島田将斗)
「世間の皆さまに顔を出せないから」――。ひょっとこのお面をつけて会見に登場した姿は記憶に新しい。皇治は、昨年大みそかのYA-MAN戦でまさかの判定負けを喫し、“冬眠宣言”をしていた。試合が決まったときの体重は70キロだったといい、短い期間での減量はやはり大変なようだった。
冬眠とは何だったのか。皇治は「冬眠した理由はやっぱり(お腹が)パンパンになちゃって」と“皇治節”で話し始める。
16年のキックボクシング人生を思い返す。「自分はそもそもお金が好きで、お金がないと大切なものも守れないし、お金が欲しい、有名になりたいと思ってやってきたんですよね。ある程度のお金を持ったことで、どこかで気付かんうちにハングリー精神もなくなっていた」。
大みそかの試合で異変に気が付いた。「昨年大みそかの試合は100%勝ってたと思ったんですよね。なのに負けてしまった。普通あの展開で勝ってると思うのがおかしな話で、それでも勝ってると思っていたんです。なんで俺負けたんやろっていう感覚に陥ってしまった」と回顧する。
さらに「それで全然ハングリーじゃなくなったんですよね。リングに上がる意味もないし、権利もないと思った。だったら、腹が空いたときに復活できれば(復活)すればいいし、16歳から32歳まで闘ってきたので、疲れたなって(競技を)離れようと思ったんですよ」と打ち明ける。