高田延彦、新型コロナ政府対応を「なんでも先送り」「場当たり的」とバッサリ 安倍首相に苦言
元総合格闘家でタレントの高田延彦が、自身がMCを務めるYouTubeチャンネル「高田横粂の世相談義」で、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる問題について、安倍晋三首相と政府の一連の対応について、「なんでも先送り」「なんとかなるだろうという空気で今日まで来てしまった」と苦言を呈した。
YouTube番組「高田横粂の世相談義」で政府に諫言 大相撲無観客は「頑張らせてくれる大きな材料がなくなっちゃう」
元総合格闘家でタレントの高田延彦が、自身がMCを務めるYouTubeチャンネル「高田横粂の世相談義」で、新型コロナウイルスの感染拡大をめぐる問題について、安倍晋三首相と政府の一連の対応について、「なんでも先送り」「なんとかなるだろうという空気で今日まで来てしまった」と苦言を呈した。
同番組は、体育会系・高田延彦と、元衆院議員で弁護士、東大法学部出身の文化系コメンテーター・横粂勝仁氏が、「いま現在、高田延彦が気になっている時事ネタ」を徹底討論する生ワイドショーだ。
配信された番組で高田はまず、新型コロナの影響で大相撲春場所の無観客開催が決まったことに触れ、「お相撲さんと観客の距離感はすごく近く感じます。応援をパワーにするのはどのスポーツも一緒ですが、最後の仕切りで大歓声が上がる。あの歓声で気合が入るわけですよ。それが無観客というのは……。頑張らせてくれる大きな材料がなくなっちゃう。プロ野球もそうですけど、(無観客だと)選手の声やボールの音が反響するんですね。全然違うものに見えるんですよね。カルチャーショックだった」と、選手・アスリート目線で思いを語った。
新型コロナへの政府対応に話が移る。安倍首相の全国一斉休校の要請について、「時系列を見て、矛盾しているなと思ったのが、2月25日に基本方針を発表している。イベント自粛については全国一律要請ではない、休校については都道府県からの要請とする、と。イベント自粛については一歩引いているわけですよ。一夜明けて翌26日になると、大規模イベントについて今後2週間の中止や延期、規模縮小を要請する、と対応が一転した。何があったのか説明がないわけです。そして、27日に首相が全国臨時休校の要請を夕方に唐突に発表です。1日ごとに指針、方向性が変わっているんですよね」と指摘した。
安倍首相が2月29日に行った記者会見については「これは私見ですけど、土曜日の会見を見ると声に張りがあって気合が入っているんですよ。言葉の思いは強いんだけど、実際に何をやるのか。医療の対策、経済のバックアップは。これからこれからで、なんの準備もない中で場当たり的」と述べた。
そのうえで、「小中高をあんな唐突に臨時休校するに至ったのは、安倍さんいわく、子供たちの命を守らなければいけない、何かあったら取り返しがつかない。子供を守るという観点からアクションをしたことは、いい面も悪い面もあると思う。多くの人が疑問に思うことは、保育園はいいの?幼稚園はいいの?ということ。学童も問題になっている。政治のみなさんは核心的なところを触れてこない。もちろん親も大変ですが、学童も足りなくなり、子供が密集するような状態になる」と展開した。
横粂氏が「お母さんたちの声で当然出てくることが、質問に対して真っ正面から答えられていない。だから不安が募る状況」と説明。すかさず、高田は「答えられていないのではなく、答えられない。だから(記者会見で)35分で5問の質問をさばいて、まだまだ質問したい記者さんがいるのに、とっとと帰っちゃう」とバッサリ。
横粂氏は「保育園・幼稚園を対象にしないということは、小学校1年生以上であれば一人で留守番ができるであろう。お母さんたちが働いていても、社会が成り立つであろう。でも、保育園・幼稚園だとそれができないから、働き手がいなくなってしまう。経済とのバランスで考えている。それも一つの考えだとしたら、理由を言わないといけない。なのに、明確に言えていない。一番守るべき小さい子供たちはいいのかと、だからより分からなくなってしまう」と疑問を呈した。
高田は台湾政府の迅速な対応を事例に挙げ、「普段からのアクションを国民は見ている。ちゃんと粛々とやってくれれば、国民の命と安全・健康を守ることを体現して実行してくれれば。今回の会見は、やるなら今じゃない。1月(にやるべき)ですよ。人類にとって初めてのウイルスですよ。裏付けがあれば、国民はついていくと思うんですよ。なんでも先送りで、手を付けない。なんとかなるだろうという空気の中で今日まで来てしまったという気がしてならない」と手厳しく語った。
同番組の次回配信は3月9日を予定している。