T-BOLAN森友、29年ぶりアルバムに込めた覚悟「今の俺たちのすべてを注ぎ込んだ」
90年代の多くのファンとはCDの音の世界だけで出会っていた
――2018年でしたね。バンドとしては23年ぶりとなる全国ツアーを行いました。
「全国ツアーで地方に行くと、だいたい男性ファンがこっちにやって来て『学生時代に聞いてました! 握手してください!』って声をかけてくれて、うれしかったです。先日も沖縄に行ったとき、収録で釣りをしていたんだけど」
――森友さんと言えば釣りですものね!
「(笑)。それで狙っていたアオリイカが全然釣れなくて困ったなって思っていたら、船長さんが知り合いの船に連絡するとその船に乗っていたお客さんがT-BOLANのファンだったみたいで、釣れたアオリイカを大量に持ってきてくれたんですよ。『T-BOLANは僕たちの青春なんです。森友さんにイカをプレゼントできて感謝してます』っていうメッセージを残してくれてね。ありがとうはこっちの方だよって」
――ファンにとっては自分の体の一部分を形成してくれたアーティストですから。
「ただ、T-BOLANは90年代当時、ライブではそんなに多くの人とは出会えなかったし、CDを手に取ってくれたほとんどの人たちに会えていなかったんです。そのほとんどの人たちとは俺たちの作ったCDの音の世界だけで出会っていて、その歌で彼らは何を受け取って、そしてどう変化して俺たちの歌に強い思いが生まれているんだろうなって。そんな不思議な感覚もありましたね」
――特に今回の「愛の爆弾=CHERISH」は決して人間の強さだけじゃない、不器用さとか弱さとか「カッコいいって何?」という問いかけに今のT-BOLANがストレートに答えを導いてくれているようなアルバムだなって。
「歌が心の声の通訳みたいなところって、あるのかもしれないですね。心の中にある言葉で強いことを言ったとしても本当は弱かったりすることってあるじゃないですか? その心の声みたいなものが歌詞になってるところがあるのかもしれないです」
□T-BOLAN(ティー・ボラン)ボーカル森友嵐士、ドラム青木和義、ギター五味孝氏、ベース上野博文の4人からなる伝説のロックバンド。1991年7月シングル「悲しみが痛いよ」でデビュー。同年12月にリリースしたセカンドシングル「離したくはない」が異例のロングヒットを記録。その後も次々とヒット曲を連発するが、ボーカルの森友が心因性発声障害を発症し、それが原因で99年に解散。森友の懸命なリハビリの末、2012年、奇跡の再結成を遂げた。しかし15年3月今度はベースの上野がくも膜下出血で倒れ、一時は意識不明になるも家族やメンバーの献身的な看病もあり、16年12月31日に奇跡の復活を果たす。そこでT-BOLANは完全復活を宣言。18年には約23年ぶりの本格的な全国ツアーを敢行。そして22年3月14日、約28年ぶりとなる待望の6thオリジナルアルバム「愛の爆弾=CHERISH ~アインシュタインからの伝言」を発売。更に4月13日には、メジャーデビュー30周年を迎えたベストライブツアーのファイナル公演を完全収録したDVD「T-BOLAN LIVE HEAVEN 2020『the Best』~繋~ 愛の爆弾=CHERISH FINAL」も発売する。
T-BOLAN公式HP:http://www.beinggiza.com/zain/t-bolan/
公式YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCOmsRA-uLJ2y6UaGC-9iCyw
「T-BOLAN『愛の爆弾 PROJECT~MESSAGE FROM アインシュタイン』LIVE TOUR 2022」
ライブスケジュール(今後のスケジュールは決定次第発表)
4月15日(金)千葉・成田国際文化会館
4月23日(土)京都・舞鶴市総合文化会館 大ホール
5月01日(日)神奈川・神奈川県民ホール
6月03日(金)熊本・荒尾総合文化センター 大ホール
6月04日(土)福岡・福岡市民会館 大ホール
9月18日(日)長崎・長崎ブリックホール 大ホール
9月19日(月・祝)大分・大分iichikoグランシアタ
詳しくはオフィシャルサイトへ
http://www.beinggiza.com/zain/t-bolan/#ainobakudan-tour