【カムカムエヴリバディ】算太の圧巻ダンスショー撮影の裏側 NHK「彼女に向けて踊っている仕掛けを」
女優の川栄李奈が3代目ヒロインのひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜、午前8時ほか)の第94回が15日に放送され、ひなたの母・るい(深津絵里)の伯父・算太(濱田岳)の圧巻のダンスショーが展開された。算太は振付師の設定。演出・安達もじり氏に収録の様子や演出で心掛けたことなどを聞いた。
NHKの演出に、演じる濱田岳の思いや収録の舞台裏を取材
女優の川栄李奈が3代目ヒロインのひなたを演じるNHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜、午前8時ほか)の第94回が15日に放送され、ひなたの母・るい(深津絵里)の伯父・算太(濱田岳)の圧巻のダンスショーが展開された。算太は振付師の設定。演出・安達もじり氏に収録の様子や演出で心掛けたことなどを聞いた。
「ある程度の分量感のある、表現をしなければならない感情が結構あるシーンだったので、それなりの間尺を取ったダンスをまず作らないといけないとなったとき、これは大変だというのが最初に感じたことです。ただ、濱田さんが『ちゃんと踊りたい』と言ってくださったので、そこは真剣勝負。ちゃんと振りを作り、その振り付けもダンス指導の先生と相談し、その都度、その都度の振り付けにちゃんと意味合いを持たせるというか、ここは、こういう心情でこうなっているという裏設定も決めてやりました。『ここはこういう感情でいきたい』という濱田さんの気持ちも話し合いながらダンスを作りました」
放送では商店街の人々も算太の見事なダンスに驚きと感動の視線を浴びせ、算太も何か特別な思い、魂のこもったようなダンスを披露した。
「リアリティーで言うと、あの年齢で病気の算太がどこまで踊れるのかという議論もありましたが、楽しく踊ってほしいと思ったので、最初の構えに入った瞬間からスイッチが入る表現でいきましょうと話しました。スイッチが入った状態での表現ととらえていただけたらと思います」
放送では算太の妹・安子(網本唯舞葵)の幼少期の姿も登場した。
「小さい安子が登場し、途中から現実に戻っていますが、濱田さんが『安子のために最後まで踊っていいですか』と言い、商店街の現実に戻った後のシーンを撮っているときも、実は安子ちゃんに、映像に映らないところにいてもらって、彼女に向けて踊っている仕掛けをして撮影しました。現場で私自身もほろっとしました」
あらためて安達氏に現場での濱田の思いも聞いてみた。
「算太の中では完全に安子に向かって見せる踊りをしています。安子に自分はダンサーになれたことを踊りで見せ、安子が楽しんでくれたら自分も楽しくなって踊りが進化していくみたいな感じにできたらなという話をしていました。濱田さんが『安子に対して踊りたい』と言っていたことを大事にしたいと思いました」