新日へのUターンに藤原組旗揚げから解散まで “人に期待しなくなった”藤原組長の生き方

組長はイラストの腕もプロそのもの、女性を描いても天下一品【写真:柴田惣一】
組長はイラストの腕もプロそのもの、女性を描いても天下一品【写真:柴田惣一】

藤原組開催の後にスタートした“達人人生”

――そこから、組長の“達人人生”が始まった?

「自由だからさ。俺が一番、好きなのは自由だから。お仕事でも、嫌いなところには行かない。パーティーだとか。大体、人混みが好きじゃない。はっきり言って、俺は人嫌いなんだよ。まあ、酒を飲みにも行かないし、飲み歩きなんてしない。気を使って、酒を飲んで、帰りのことを『どうしようか』と心配するなんて大嫌い。どうせ家に帰るんだから。初めから家にいればいいんだ」

――今、はやりの家飲みですね。

「家飲みはいいよ。酒を買っといて、ちゃんと料理して、ツマミも自分で用意してさ。卸のお店とかにコネもあるから、魚も3分の1の値段で業者用の良いヤツが手に入ったりする。でも、素人ではおろせない。オレはマグロ屋で働いていたから、詳しい。これはうまい、こらはまずい、と目利きもできるし、腕もあるから、安く美味しいツマミができる」

――現場で鍛え上げた腕ですね

「マグロ屋に行ってごらんよ。ネコという台車で運んでいるだろ。横から転がり落ちてしまうのもあるんだ。そんなのはいちいち拾わないから、その辺にゴロゴロしているんだ。そんなのを集めて持って帰って、家でさばく練習をしたり、食べてみるんだ。そんなこと繰り返していると、腕も上がるし目利きもできるようになるんだ。プロレスと一緒だな」

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