SUGIZO「いま地球は信じがたい状況」 世界平和への思い「早くこの状況を卒業しなくては」

ギタリストのSUGIZOが11日、東京・日比谷公園で開かれた東日本大震災追悼企画「Peace On Earth 311 未来へのつどい」に登場。地震が発生した午後2時46分には、集まった700人と共に1分間の黙とうをささげた。黙とう後に行ったトークショーでは「僕は(2012年の)1回目から参加させていただいています。皆さんと3・11を共に過ごす、ここは自分の祈りの場所でもあります」と思いを込めていた。

震災復興や平和への思いを語ったSUGIZO【写真:西村綾乃】
震災復興や平和への思いを語ったSUGIZO【写真:西村綾乃】

東日本大震災追悼企画「Peace On Earth 311 未来へのつどい」

 ギタリストのSUGIZOが11日、東京・日比谷公園で開かれた東日本大震災追悼企画「Peace On Earth 311 未来へのつどい」に登場。地震が発生した午後2時46分には、集まった700人と共に1分間の黙とうをささげた。黙とう後に行ったトークショーでは「僕は(2012年の)1回目から参加させていただいています。皆さんと3・11を共に過ごす、ここは自分の祈りの場所でもあります」と思いを込めていた。(取材・文=西村綾乃)

 ステージでは8年前から交流を持っている近藤能之さんと対談。南相馬市にある近藤さんの保育園は、事故を起こした東京電力福島第一原子力発電所から近い場所にあることを説明したSUGIZOは「町の状況は良くなってきているけれど、原発は廃炉になるまでに至ってはいない。爆弾の近くに見ながら暮らしているようなものだと思うと、心が張り裂けそう」と顔を曇らせた。

 震災直後には、宮城県石巻市や雄勝町などでスコップを手にボランティア活動をしていたSUGIZOは支援について、「(現地で)ボランティアとして泥をかいたり、寄付をしたり、いろいろな形がある」と提案。近藤さんの保育園に通う園児たちには「みんなのことを、いつも見ているよ。1人じゃないよと伝えている。僕が生きている間に原発の問題は解決しないと思うから、この心の支援は僕が死ぬまで続く」と話していた。

 SUGIZOは当時保育園にいた子どもたちが成長していく姿を見るのは、自分のエネルギーになっていると吐露。「保育園の職員をしていた方の娘さんは、いまママになっている。自分の娘も25歳になった。子どもたちが安心して、安全に暮らせる世界を僕らは作っていかなくてはいけない」とコメントした。

 ライブのためにウクライナとロシアを訪れ、また2008年にはチェルノブイリ原子力発電所を訪問したこともあるSUGIZO。「いま地球は信じがたい状況。近年最大の痛みは11年前に(福島で)起きた原子力発電所の事故。その痛みと同じくらいの痛みを、人類の手で起こすのが戦争。早くこの状況を卒業しなくてはいけない。地球のエネルギー環境に関してシフトできたのだから、戦うことに対してもシフトできるはず」と願っていた。

 SUGIZOは12日にも同イベントに参加。音楽ユニット、S.T.Kとしてライブを行うほか、「ソーラーシェアリングの未来への可能性」と題したトークショーに登壇する。

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